ポケモンGOを開発・配信しているのは、米グーグルから独立した米ベンチャー企業のナイアンティックである。任天堂が32%を出資する持分法適用会社のポケモンはポケットモンスターの権利保有者としてライセンス料と開発運営協力に伴う対価を受け取る。任天堂の業績のインパクトは、グーグルに30%支払った残りの70%をナイアンティックとポケモンで分け(分配比率は不明)、ポケモンの利益の持分比率32%が、任天堂の利益になる。この持分法適用会社、ナイアンティック、グーグルとの協業によって生まれた商品であることが、任天堂の以前のような爆発的売り上げ・利益増をもたらさない理由と言える。

 任天堂の今後が心配と思われる点は、従業員増加を上回る増収を自ら作り出せなかたことだ。激しい減収の中で従業員数の増加はカリスマ依存の会社に多い兆候である。

 任天堂の優れている点は、他社に委ねて収益を生むキャラクターが多数存在することだ。どんな方法であれ自社の資源を収益に変えるのも企業の実力のうちだ。

まとめ

 超優良企業と言われた任天堂は、以前の輝きを失った状況かもしれない。そうした中で、ポケモンGOに関連した商品開発は、過去に蓄積した経営資源の活用である。自社に眠る資源を棚卸してみよう。生産効率の不合理な動きは、任天堂の大きな不安となる。今後どのように人材を活用していくかを注視したいと思う。

文:株式会社SPLENDID21 代表取締役社長 山本純子