日本経済新聞が7月1日から5年8カ月ぶりに購読料を引き上げる。新聞用紙、インクなどの原材料費の高騰に加え、輸送・配送にかかる人件費、燃料費が上昇していることが主な理由。大手全国紙では朝日新聞が5月、毎日新聞が6月に値上げを実施した一方、読売新聞は3月末に1年間の据え置きを宣言。日経が値上げに加わることで、残るは産経新聞の出方だが、8月にも追随するとみられる。
日経は朝夕刊セットの月ぎめ購読料(税込み)を現行の4900円から5500円に引き上げる。一部売りは朝刊200円(現行180円)、夕刊100円(同70円)。また、朝刊単独の統合版(全日版)は4000円から4800円とする。
6月9日付の日経朝刊1面に掲載した社告は、「全社を挙げて経費削減や事業の再構築に取り組んでいますが、言論報道機関の使命を果たし続けていくためには、読者の皆様に購読料の改定をお願いせざるを得ないと判断いたしました」と理解を求めた。
昨年来の歴史的なインフレを引き金とする今回の値上げ局面では朝日が先陣を切り、5月から朝夕刊セットの購読料を4400円から500円引き上げて4900円とした。6月には毎日が4300円から600円引き上げて同じく4900円とした。
購読料引き上げは読者離れを加速する懸念がある一方で、根幹の戸別配達網を担う販売店の体力を考えれば、一刻の猶予も許されないとの判断がある。
値上げの結果、朝日、毎日の購読料が4900円で日経に追い付いた。経済ニュースを主体とする日経とは戦後一貫して1割程度の価格差があったが、ついに並んだのだ。日経が5500円に値上げを表明したことで、一時的だったとはいえ、朝日、毎日との横並びが解消される。
最大手の読売は3月末の紙面で、「少なくとも向こう1年間、値上げしないことを決定しました」と、現行の4400円を据え置くことを宣言した。既存読者のつなぎ止めに加え、朝日、毎日から読者を取り込む思惑が込められている。
ほぼ四半世紀ぶりとなった前回の値上げ局面(消費税分を除く本体価格)では大手全国紙のうち、日経が2017年11月に先行した。その後、読売が2019年1月、朝日、毎日が2021年7月に同着で続き、産経が同8月に最終ランナーとなった。
今回も前回と同様に、産経がしんがりを務める形となる。大手紙の中でも経営体力が見劣りする点を考慮すれば、値上げ追随は必至で、その時期は8月が有力視されている。
◎大手全国紙の購読料(税込み、日経=7月1日からの新価格、産経東京管内=朝刊単独)

文:M&A Online
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