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スタジオジブリ子会社化で日テレ株高騰、投資家は何に期待した?

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東京都小金井市で行われた記者会見で握手する日本テレビの杉山美邦会長(右)とスタジオジブリの鈴木敏夫社長(Photo By Reuters)

有望なテーマパーク運営

テーマパーク運営については、宮崎監督の長男で建設コンサルタント・環境デザイナーとしてジブリ美術館やジブリパークを開発した宮崎吾朗氏の手腕が発揮できる事業だ。吾郎氏は現在56歳で、ジブリの有力な後継者候補だったが、1人でジブリを背負うのは難しいとして固辞してきた経緯がある。

「三鷹の森ジブリ美術館」(東京都三鷹市)
宮崎吾朗氏が手がけた「三鷹の森ジブリ美術館」(東京都三鷹市)

これまで通り同事業を吾郎氏に任せることで部分的ではあるが親族内事業承継が実現すると共に、1998年から四半世紀にわたってジブリの経営に関わってきた人材であることから、企業としての存続性も担保できそうだ。

同事業自体も、ジブリ作品のブランドイメージが高いことに加えて、現在の入場料収入や物販、飲食から、いずれは宿泊にも広がる可能性もあり、伸びしろがあるビジネスと言える。ポストコロナで観光事業が復調している上に、円安で外国人観光客の集客も期待できるため、新作アニメがなくても収益を維持できる強みを持つ。

ジブリを子会社化した日本テレビHDの大滝公成総務・人事管理局 IR・SR部⻑は「現時点で決定しているのは、子会社化により新たなアニメ作品づくりをバックアップすること。ライセンスについては権利関係が複雑で、すぐに何かできるわけではない。その他の事業についても、これからジブリ側とじっくり話し合って決めていく」 と話している。

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