山形県内のトップバンクの地位を固めた背景にあるのは、実は地元資産家による同族経営であった。しかも山形銀行の場合は、長谷川家と三浦家という地元の大地主・名士の「タンデム体制」による同族経営だった。同行の歴代頭取の名を見ると、長谷川姓と三浦姓の間に異なる姓の頭取名が数名入るものの、基本は三浦姓と長谷川姓が交代で頭取の任に当たっていた。いわば襷がけ人事、輪番制による頭取で躍進してきたのである。
三浦家のなかで特筆すべきは三浦新七氏だろう。両羽銀行の第9代頭取である。一橋大学の学長も務め、その偉業を讃えた三浦新七博士記念館が山形市に設置されている...