さらにその下位には「Fランク大学」と呼ばれる序列もある。これは「ボーダー・フリー(BF)の大学」の略称で、定員割れや不合格者数が少なすぎて(ほとんど全員が合格するため)合格偏差値を算出できないレベルの大学を指す。
その他の大学は偏差値に応じて、いずれかのランキングに組み込まれている。たとえば「大東亜帝国」には國學院大学、「日東駒専」には東京経済大学や成城大学、成蹊大学、神奈川大学、「MARCH」には学習院大学、「早慶上智」には国際基督教大学(ICU)などが、それぞれ含まれることもある。
関西の私立大学でも「関関同立」(関西学院大学、関西大学、同志社大学、立命館大学)を最上位とする同様のランキングが存在する。
一方、国立大学は旧帝国大学(北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学)や一橋大学などを頂点に、東京工業大学や旧高等師範学校(筑波大学、広島大学)などが続く独自のランキングが存在する。しかし、地方企業では遠隔地にある旧帝大出身者よりも、地元国立大学出身者が就職で有利なケースも多い。全国的な偏差値によるランキングに左右されず、地元大学志向が強い傾向があるようだ。
一般に大学のランキングでは国公立私立を問わず歴史が古い大学ほど高い傾向にあるが、秋田県の国際教養大学(2004年設立)のように新設校ながら旧帝国大学の大阪大学より高ランクの大学も存在する。
「大東亜帝国」とされる國學院大学や東海大学医学部のように同一ランキングでも偏差値が大きく異なり、大学や学部によっては上位の大学を超えるケースも珍しくない。「大東亜帝国」のようなランキングは「このあたりだろう」との主観的要素が大きい上に「不動」のものではないので、ランキングによる安易な判断は禁物だ。
文:M&A Online編集部