福島電力が破産手続き開始へ
7月19日、電気小売仲介の福島電力は債権者から破産を申し立てられ、福島地裁いわき支部より保全管理命令を受けた。事業は継続されており、会社側は破産申立について全面的に争っている。
エッセンシャルオイル、アロマオイルを中心とするオリジナルブランド「GAIA」などアロマセラピー関連商品をはじめ、ノンシリコンシャンプー「AROMAKIFI」、ハーブサプリメントやバスエッセンスの開発、製造、販売を手掛けていた。
農商工等連携促進法に基づいた「農商工等連携事業計画」の認定を受け、長野県駒ケ根市に自社工場を設置し、研究開発、生産、品質管理まで一貫した生産体制を整え、百貨店内での小売のほか、各種小売店、アロマセラピーサロン、エステサロン、各種病院、学校など多岐に渡る流通ルートを形成。平成27年8月期には売上高7億8662万円をあげていた。
しかし、同業製品との競合激化や一部手掛けていたOEMによる商品開発案件の減少から売上が低下、29年8月期は売上高5億5810万円まで落ち込んでいた。さらに、在庫負担に加え、仕入原材料の高騰や固定資産投下に伴う金利負担の増加などから採算面も悪化。仕入価格の交渉や在庫圧縮などの各種合理化に努めていたが業況は好転せず、厳しい資金繰りが続いていた。こうしたなか、取引先への30年6月末の支払いが滞り、7月2日には本社事務所や工場を閉鎖し動向が注目されていた。
7月19日、電気小売仲介の福島電力は債権者から破産を申し立てられ、福島地裁いわき支部より保全管理命令を受けた。事業は継続されており、会社側は破産申立について全面的に争っている。