明治中期以降、佐渡の鉱山技術は西洋の技術を学んだ日本人技師によって引き継つがれ、発展していった。その西洋技術を学んだ1人に、大島高任という技師・鉱山学者がいる。
大島は1885年、佐渡鉱山が工部省の管轄だった時代に、佐渡鉱山局長に任命された。その名は佐渡にとどまらず、故郷・岩手の日本最古の製鉄所である新日鐵釜石をはじめ各地の鉱業・製鉄業を支え、「日本近代製鉄の父」ともいわれている...
色絵磁器として国内はもちろんのこと海外でもつとに有名な石川県の伝統工芸「九谷焼」。その歴史は幾度かの栄枯盛衰を重ね、また分派も行われ、いわば数多くの経営統合や分散を経て現在に至る産業技術遺産といえる。その産業技術史を綾を振り返ってみた。