少しわきにそれるが、ユニゾ案件はコーポレートガバナンスを考えるうえでも非常に示唆の多い案件だ。簡単に触れてみたい。
仮にブラックストーンが、TOBでターゲットであるユニゾを非公開化することに成功したとしよう。そのあとに彼らがやることは明快だ。買収目的会社とターゲット企業のユニゾを合併させる。
そして、買収目的会社で調達した買収資金の一部を、有利子負債としてターゲットのユニゾに付け替えるのだ。いわゆるLBO(leveraged Buy Out)である...
株主資本主義大国でありながら、イノベーション王国(起業家大国)でもある米国。注目すべき仕組みの一つが、「デュアルクラス」(複数議決権株式の活用)だ。これは、起業家(創業メンバー含む)に、1株に複数の議決権がついた株式を割り当てるものである。