不動産・ホテル業のユニゾホールディングに対して、従業員による買収(EBO)を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施しているチトセア投資(東京都中央区)は9日、買付価格を600円引き上げて5700円とすると発表した。新たに提示した買付価格は2月7日のユニゾ株価の終値5570円を上回る水準。

チトセア投資は2019年12月24日から1株5100円でユニゾ株の買い付けを始めたが、この間、市場価格が買付価格を大幅に上回る高値で推移し、TOB成立が難しい状態が続いていた。

併せて、2月14日までとしていた買付期間を28日まで9営業日延長する。買付価格の引き上げは初めてだが、買付期間の延長は今回で2度目。チトセア投資はTOBの実施主体として、ユニゾ従業員と米投資会社ローン・スターが共同出資で設立した会社。

ユニゾをめぐっては米投資会社、フォートレス・インベストメント・グループによるTOBが並行して同時進行中。フォートレスは1月29日に買付価格を4100円から1100円引き上げて5200円と、この時点で、チトセア投資の買付価格を上回る水準とした。フォートレスの買付期間は2月13日まで。ただ、昨年8月19日にTOBを開始以来、延長が繰り返され、117営業日に及ぶ異例の長さとなっている。

さらに別の米投資会社のブラックストーンがユニゾの賛同を前提に1株5600円でのTOBを提案しており、ユニゾ買収合戦は迷走と混沌を極めている。