山梨県・勝沼、国産ワイン発祥地に、若い3人の男がいた。宮崎光太郎、土屋龍憲、高野正誠。宮崎は日本初の国産ワイン産業をスタートさせた大日本山梨葡萄酒会社の設立発起人。土屋と高野はその大日本山梨葡萄酒会社がワイン留学に送り出した人物だった。
鉄道局(のちの鉄道庁)長官を務めた“鉄道の父”、井上勝は岩手・小岩井に、大規模な農場を開きたいという大きな夢を抱いた。そして、三菱の顧問であった小野義眞と三菱社長の岩崎彌之助の3人によって大農地の開拓が始まった。「小岩井農場」の誕生である。