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エンジニア出身の起業家が陥りがちな残念なプレゼン
起業家のプレゼンレベルが上がっている。これは間違いなく日本のスタートアップエコ体系の確かな前進といってよいだろう。しかし今でもごくまれに残念なプレゼンと出会うことがある。彼らの共通点は・・・
プロトスター自身も創業は2016年というから、業歴そのものは他のスタートアップ系の企業と変わりはないと言うこともできる。では、なぜ、いまこのような立ち位置にいることができるのか。
栗島氏はかつて、上場企業の創業者とともにVC(ベンチャーキャピタル)を作り、アクセラレータプログラムの運営も行っていた。その際に、起業家たちと一緒に住む等、日本中の起業家・投資家とのネットワークを構築していた。そのように、投資やベンチャーの起業・育成・連携といった対応に豊富な実績があったのである。
「その頃、日本の起業家支援は貧弱だと率直に思いました。ウェブ領域は充実してきました。ところが、産業的に困難な領域、俗にいうハードテック領域、たとえば宇宙開発やロボティクス、自動車、ファッションなどの起業家支援はホントに遅れている。ここに“尖ったコンセプト”でコミュニティをつくってみようというのが、いまの事業の発端です」
実際、やってみると、自分たち以外のプレイヤーがいない状態だった。だからだろう、しばらくすると、最先端の起業家・事業家・投資家が集まるようになった。
「国内で会えない人はほとんどいない状態です。最先端の人がすべてリアルにつながるようになりました。それをウェブ、オンラインの上に載せて展開しているのが、現在の事業(国内最大の起業家・投資家のコミュニケーションサービスStartupList)ということもできます」
栗島氏は、「現在の事業があるのも、ウェブのおかげ」と正直に語る。すべてのモノの限界費用がゼロに近づくと、ポジショニングを間違えなければ誰にもチャンスが訪れる。ネットワークが可視化できる点で、SNSの貢献も大きい。個人が受けるそれらの効果が、大手企業に張り合えるくらいの状況になっている。ほんの10年前、20年前にやっていた人海戦術での顧客開拓といったことが、太古の昔の方法だと思えるような時代になっている。
起業家のプレゼンレベルが上がっている。これは間違いなく日本のスタートアップエコ体系の確かな前進といってよいだろう。しかし今でもごくまれに残念なプレゼンと出会うことがある。彼らの共通点は・・・