善玉になってきたアクティビストたち
最近米国では機関投資家がアクティビストの主張を支持するようになり、結局のところ長期的な企業価値が上がっている上場会社が増えてきているようです。
2021年3月末時点で組入比率が最も高かったのは、ベンチャーキャピタルのジャフコグループ<8595>でした。
マネックス・アクティビスト・ファンド 組入上位10銘柄
2021年6月末時点での業種構成比率を見ると21.5%のトップが情報通信・サービスその他となっており、ここ3カ月ほどで組入銘柄を大きく変更したようです。ジャフコの株価は2020年6月末時点で3,635円でした。2021年5月28日に8,260円の高値をつけた後に下落し、2021年7月9日には6,090円まで下がっていました。
マネックス・アクティビスト・ファンド 業種構成比 上位5業種
新型コロナウイルスで企業のデジタル化が推進されました。DX銘柄の人気上昇を背景として、投資先を大きく変更したものと予想されます。
2014年に日本版スチュワードシップ・コードが策定されました。これは、機関投資家に対し、中長期的な視点に立って企業と投資家が建設的な対話を促す行動原則を定めたものです。2015年からは上場企業に対して中長期的な収益力の改善を求める行動原則として、コーポレート・ガバナンスコードが策定されました。
これにより、投資家は分析による企業価値の算出だけでなく、価値を向上するための対話が重視されるようになりました。企業側も社会情勢や外部環境を意識しつつ、建設的に利益を出すことが求められています。そのためには、経営陣だけでなく外部(特に株主)との対話が不可欠です。
松本氏はアクティビスト・ファンド立ち上げ時に、人脈や経験、経営、投資のあらゆる経験を使う総力戦だと語りました。マネックスを立ち上げ、金融業界に限らず、経済界で幅広く活躍する松本氏だからこそ実現できたファンドだと言えます。将来的には1兆円ファンドに育てる目標を掲げています。積極的に広告を出して認知活動をしており、個人投資家の資金をどれだけ集められるのか、注目が集まっています。
文:麦とホップ@ビールを飲む理由
最近米国では機関投資家がアクティビストの主張を支持するようになり、結局のところ長期的な企業価値が上がっている上場会社が増えてきているようです。