創業132年、「吉開のかまぼこ」の伝統を繋いだ若き四代目
福岡県みやま市瀬高町に明治23年創業、132年の歴史を持つ「吉開のかまぼこ」があります。かまぼこ屋の伝統を繋いだのは、学生時代から奔走した若き4代目でした。
前回の「すぐにできることをやる」に引き続き、中小企業のマーケティングのポイントをお伝えします。今回のテーマは「注目を集める」です。
注目されなければ買ってもらうことはおろか、店内に入ってもらうこともままなりません。テナントの外を歩くお客さまをいかに引き込めるかがまず大事です。
①お客さまの欲しい情報を提供する
②毎日メッセージボードで売りたい商品、おすすめの商品、お買い得な商品を書いておくこと
③毎日、毎週など頻繁にディスプレイのレイアウトを変える
お客さまの欲しい情報を提供する
お客さまは自分にメリットのある情報を欲しがっています。ただし、情報提供と言いながら自分の商品紹介だけに焦点を当ててはダメです。
ネットだけでは得られない情報や知って得する情報をいかに提供するかが重要です。例えば期間限定の割引クーポンの紹介や流行している着こなし方などを挙げ、店に対する信頼や親近感をもってもらいます。この場合、時に自店舗が扱っていない商品や他店のアピールをすることもありますが、結果的に自店にとってマイナスとはなりません。何より重要なことは来店してもらうことです。SNSを活用する場合は、ターゲットとなるお客さまを想定して使用するSNSを使い分ける施策も必要です。商品アピールを行い情報を得るためでも何でも来店してもらわない限り何も始まりません。
毎日メッセージボードで売りたい商品、おススメの商品、お買い得な商品を書いておくこと
現在は多種多様な商品や類似商品が世の中にあふれています。商品を並べて値段を張っておけば買ってくれる時代ではありません。そのため、ネームバリューのある大手とは違い、商品のディスプレイだけではお客さまを引き付けるには限界があります。大事なことはお客さまにとって毎回何らかの新しい発見を提供していくことです。
最もシンプルな方法としては毎日メッセージボードで売りたい商品、おすすめ商品、お買い得な商品を書くことです。
そしてそれを毎日更新し続けることです。メッセージの内容についてもお客さまの興味や想像力を掻き立てるような文面をよく考えることも大事です。SNSとの連動も有効です。一つの例として、着こなし例や、店舗の新着商品情報をメッセージボードに載せ、その様子をSNSに投稿します。フォロワーになってもらったお客さまへの特典やサービスを付加するなど、情報の発信を続けることが重要です。また、一部商品のサイズを表示するのも良いと思います。人は年を重ねてくるとどうしても体格が変わっていくものです。そのため、「サイズへの不安」を持っているものです。そこで商品のサイズを一覧として分かりやすく表示し、サイズへの不安を解消することで安心して試着や洋服選びを楽しむことができます。
毎日、毎週など頻繁にディスプレイのレイアウトを変える
毎日同じお客さまがいらっしゃるわけではありませんが、できれば毎日、少なくとも毎週の単位で店内の一部のディスプレイ配置を変えていくと良いでしょう。
適度な変更はお客さまに色々な商品を見てもらう良い機会になり、お客さまにとっても前回は見落としてしまった新しい発見や興味が生まれやすくなります。しかし、全部変えてしまうと前回来店したお客さまが目当ての商品の場所が全く分からなくなってしまうので一部だけにしておきましょう。
今回紹介された事例はすべてお客さま目線の視点がスタートになっています。よく考えれば当たり前のことですが、マーケティングうんぬんの前に、お客さまがどうすれば喜んでくれて、満足してくれるのか、ということをよく考えたいと思います。すべて社長自身が努力して動くことによって成立するものなのですね。
株式会社インソース より
福岡県みやま市瀬高町に明治23年創業、132年の歴史を持つ「吉開のかまぼこ」があります。かまぼこ屋の伝統を繋いだのは、学生時代から奔走した若き4代目でした。
「ウチもそろそろAIで何かやろう」と曖昧な指示を受けたので、よくわからぬまま情報収集していることはありませんか。担当者としては困惑してしまいますが、上司や経営層にはだいたい2つの思いがあるようです。