「アトツギベンチャー思考 社長になるまでにやっておく55のこと」|編集部おすすめの1冊
会社の跡継ぎ(アトツギ)に向けて書かれた事業承継の本である。ただ、先代の仕事をそのまま受け継ぐのではなく、アトツギの力で既存事業にイノベーションを起こそうと提案するのが本書である。
数あるビジネス書や経済小説の中から、M&A Onlineがおすすめの1冊をピックアップ。M&Aに関するものはもちろん、日々の仕事術や経済ニュースを読み解く知識として役立つ本を紹介する。
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「新規事業を立ち上げ第二本業へと育てる 地域コングロマリット経営」 船井総合研究所著、同文舘刊
少子高齢化や大都市へのヒト・モノ・カネの集中に伴い、地域の弱体化が指摘されて久しい。では、地域を地盤とする中小企業はどう活路を見いだせば良いのか。こうした問いに一つの答えを出したのが本書だ。

タイトルにあるコングロマリットとは、多くの異なる事業を傘下に併せ持つ複合企業を指す。日本企業でいえば、総合電機メーカーや総合商社などが典型例とされる。もっとも、近年は、コングロマリット・ディスカウントという言葉が示すように、コングロマリットは企業価値を下げるというネガティブな文脈で語られがちだ。
これに対し、本書ではコングロマリットを肯定的にとらえる。特定の地域で複数の事業体と持つ経営のことを、「地域コングロマリット経営」と名づけ、その実践が企業の成長のみならず、地方創生のカギになると説く。
具体的には、地域中小企業に「中堅企業化」を提言する。売上高30億~100億円までの企業を中堅予備軍としたうえで、100億円以上の中堅企業になるための方向性を示す。そのためには新規事業の取り込みなど多角化が必要となる。
実際、売上高100億円になると、企業の影響力が格段に変わるという。東京、大阪、名古屋を除けば、地域で優に上位1%の企業となる。「あぁ、あの会社」と言われるレベルになり、採用面でも営業面でも有利になる。
中堅企業化のメリットとして、地域の老舗企業が後継者難で売却先を探しているケースでは最初に話をもってきてもらえる。さらに、地元のスポーツチームのスポンサーを頼まれたり、地域からさまざまな協力依頼が来るようになる。地域で「なくてはならない会社」と思われ、採用や営業以外の経営面でプラスが生まれる。それが単なる多角化とは一線を画した地域コングロマリット経営の本領と強調する。
地域コングロマリット経営の戦略モデルとして異業種混合型、客層特化型、事業ドメイン特化型、サプライチェーン統合型、機能スピンアウト型の5類型を提示。それぞれについて各地の企業事例を紹介している。自社にマッチした戦略が見つかるかもしれない。
一般的なコングロマリットのイメージに最も近いのが異業種混合型は既存事業とはまったく異なる業種に参入するパターン。三つ目の事業ドメイン特化型は既存事業と同じ業種の中でニーズの異なる顧客を取り込んでいくパターンだ。
新規事業を始める際、自前で対応するか、それともM&Aを選択するか。新規事業に配置できる優秀な人材をどう手当てするのか。新規事業の成功確率をどう高められるか。また、ホールディングス(持ち株会社)化すべきか…。実践的な内容に富んだ一冊といえる。(2023年9月発売)
会社の跡継ぎ(アトツギ)に向けて書かれた事業承継の本である。ただ、先代の仕事をそのまま受け継ぐのではなく、アトツギの力で既存事業にイノベーションを起こそうと提案するのが本書である。
なぜこれほどまでに事業承継が進まないのだろうか。その難しさの一端を知りたい方におすすめの1冊として「社長交代 事業承継の光と闇」を紹介したい。
M&A Onlineが今週紹介するのは「M&Aを失敗させない企業買収先『選定』の実務」(田中大貴著、中央経済社刊)。「どのような理由で、どの企業を買うのか」。気鋭のM&A戦略コンサルタントが指南する。
中小企業のオーナーのスムーズな事業承継について解説した指南書である。14訂版では、65年ぶりの大改正となった暦年贈与と相続時精算課税の概要にも触れられている。
「個人がすでにある企業を買う」という生き方を提示した三戸政和氏の著書『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』の最新作。前作の提言はそのままに、小さな会社を買うべきだと説く。
事業承継や相続の本質は、会社を継がせる人(オーナー社長)継ぐ人(後継者)、継がない人 (非後継者)の間の「価値観のギャップをどのように埋めていくのか」にある。本書はこんな思いを込め書かれた。
創業者の父親と、後継者である娘による権力争いの末に、大手家電量販店に吸収合併された、あの家具販売会社の混乱の状況を思い起こす読者は少なくないだろう。そこに、シェイクスピアの「リア王」の悲劇が重なる。
2023年1月から6月の半年間で40冊以上の書籍やM&Aの特集記事を組んだ雑誌が出版されました。発売日順にまとめています。
半世紀前の夏、一冊の本が売れに売れた。政治家の著作として異例の91万部を記録する大ベストセラーとなったのが田中角栄著「日本列島改造論」。昭和の名著が復刻版としてよみがえった。
企業の「通知表」である決算書。しかし、数字を見ても決算書が読めるようにはならない。なぜならビジネスに対する理解が必要不可欠であり、「決算書×ビジネスモデル」の視点を持つことが重要だからだ。
本書は実際に撤退に関わった担当者らが、手続きのやり方や、交渉の流れなどの具体的な内容をまとめたもので、11の事例と、撤退の検討の進め方や企業売却といった撤退の実務にかかわる78のQ&Aから成る。
「クロスボーダーM&A」×「英文契約」をテーマに、海外事業の買収に向けた英文契約書の起案を任された実務担当者に向けて書かれた本。
「M&A経営論 ビジネスモデル革新の成功法則」は、V字回復を果たした学研ホールディングス代表取締役社長の宮原博昭氏による「日本型M&Aのすすめ」を説いた本である。
「グローバル(企業の)グループ経営」に携わる層をターゲットにした一冊。クロスボーダーM&Aに注目し、M&AやPMIの勘所を整理しまとめた。