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英文M&Aドラフティングの基礎|編集部おすすめの1冊

※この記事は公開から1年以上経っています。
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数あるビジネス書や経済小説の中から、M&A Onlineがおすすめの1冊をピックアップ。M&Aに関するものはもちろん、日々の仕事術や経済ニュースを読み解く知識として役立つ本を紹介する。

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「英文M&Aドラフティングの基礎」西谷 敦 (著)、松永 廉 (著)、藤田 将貴 (著) きんざい刊

「クロスボーダーM&A」や「英文契約」について書かれた書籍はそれぞれ数多く出版されているが、「クロスボーダーM&Aの英文契約」は類書になかったテーマである。「海外事業の買収に向けた英文契約書の起案を任された実務担当者」に向けて書かれており、法律の専門知識がない者でも理解できる内容となっている。

筆者らは国内4大法律事務所のアンダーソン・毛利・友常法律事務所に所属する弁護士で、大手商社へ出向中にクロスボーダーM&Aに関与した経験を持つ。

出向先の社内セミナーで実施した英文ドラフトセミナーをベースに、企業で英文M&A契約を扱う部署の若手担当者や若手弁護士に向けて本書を作成することを思い立ったという。

クロスボーダーM&Aの案件組成からクロージングまでの一連を覚書(LOI)、株主間契約(SHA)、秘密保持契約(NDA)、基本合意(MOU)、株主売買契約(SPA)と各契約書のサンプルを示しながら、場面ごとに順を追って解説している。

英文M&Aドラフティングの基礎

また、英文契約の参考となる最新の米国裁判例(2013年~2020年)を12本紹介しており、米国の判例をキャッチアップすることも出来る。

なお、ファイナンス関連の契約については割愛されているため、他の類書をあたる必要があるが、クロスボーダーM&A契約を起案する上では、じゅうぶんな内容と言えるだろう。

当事者が気を付けるべき留意点や英文作成のヒントが随所に詰まっており、痒い所に手が届く内容となっている。欄外のコラムを含めて隅々まで目を通してほしい。(2023年4月28日発売)

文:M&A Online

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