20世紀初頭に日英同盟が結ばれて123年が経過した。日露戦争で日本に勝利をもたらした両国間の同盟だったが、戦後の日本は米国による安全保障の傘の中で平和を維持してきた。しかし、中国の軍事的台頭やロシアのウクライナをはじめとする旧ソ連構成国への軍事侵攻などで、日英間で新たな同盟関係が築かれつつある。
2025年8月には英海軍の最新鋭空母「プリンス・オブ・ウェールズ」が日本に寄港し、同艦上で国際会議「太平洋未来会議(Pacific Future Forum 2025)」を開いている...
トランプ外交の「暴走」が止まらない。同盟国に高い「相互関税」を課したり、ウクライナ侵攻を続ける「宿敵」のロシア寄りの停戦交渉を導こうとしたりと「やりたい放題」の外交が続く。戦後一貫して米国と協調路線を歩んできた日本政府も対応に苦慮している。
日本の農業が岐路に立っている。深刻な米の値上がりは国民生活を直撃しており、政府備蓄米の放出にもかかわらず解消の兆しすら見えない。食料安全保障の重要性が叫ばれて久しいが、日本農業再生には何が必要なのか?奥原正明元農林水産省事務次官に質問した。
海外M&Aで地政学は欠かせない。今、世界で何が起き、そこにはどんなリスクがあるのか。「M&A地政学」では、国際政治学者で地政学の観点から企業のリスクコンサルティングを行うStrategic Intelligence代表の和田大樹氏が世界の潮流を解説する。今回は「トランプ大統領はどういった基準で関税対象国を選定するのか」を考える。
トランプ政権の発足により、世界の地政学的構造は大きな転換点を迎えている。バイデン政権下で深まった民主主義陣営と権威主義陣営の対立構造は、トランプ氏の実利重視の外交政策により変容する可能性が高い。特にウクライナ問題での同盟国との対立や、中国への強硬姿勢は、既存の陣営間の分断を加速させ、「トランプのアメリカ」「民主主義陣営」「権威主義陣営」「グローバルサウス」という新たな多極化構造を生み出すことが予想される。