別の食フェスのイベント案内と酷似する出店概要書

「グルメンピック2017」のホームページ上でイベント参加者として紹介された人物は、「実際には契約をしないまま、一度の相談で勝手に掲載された」と憤慨している。協賛企業や後援企業の社名は、東京商工リサーチの企業データベースや法人番号公表サイトで検索してもヒットしない。さらに驚くことに、出店概要書は別のイベント案内と構成が酷似し、「出店」とすべきところを「出展」と記載している点まで同じだった。
出店事務局側は、事前に出店希望者を審査するとしていた。しかし、ある飲食店経営者はいい加減な営業に怒りを隠さない。「グルメンピック」の内容に一抹の不安を拭えない経営者は、住所や電話番号を伝えずフリーメールで店舗名だけで見積もりを要請した。すると数日後に、見積書でなく「申込書」が送られてきた。そこには10店舗程度しか残りがなく、予定出店数が埋まる前に申し込みを促す文章が記されていた。

グルメンピック出店概要書

疑惑のなか社長交代と説明会開催

出店募集中の10月、本社を現在地の中野区に移転した。中野区の事務所を複数回訪問したが、いつも不在で事業実態は確認できなかった。出店募集などは豊島区の出店事務局で行っていたが、ここもマンションの一室。50万人規模の日本最大の食フェスを行う雰囲気はうかがえなかった。
11月に代表取締役がA氏から現社長のB氏に交代。1月23日から25日までの予定で出店者向け説明会の会場を予約していたことが確認された。しかし、どこを拠点に活動していたのか、詳細はつかめなかった。

突然の開催延期、そして破産へ

年が明けた1月17日。請負会社の急なキャンセルなどを理由として、説明会の延期が突然発表された。これを受け、出店予定者が出店料の返金を求めていることがマスコミで大きく報道され、事態は急展開することとなる。
会社側は同月23日、「グルメンピック2017出店料ご返金のお知らせ」を発表。そこには「港区南麻布区」(原文まま)の見慣れない住所が記載されていた。その住所に多くの出店予定者や報道各社が訪ねたが、大東物産はなく、同所のビル関係者は「一切関係ない」とリリースする事態にまで発展した。
「お知らせ」には2月末までに返金に応じると書かれていたが、出店料返金を求める動きを無視するように同社は2月20日、東京地裁に破産を申請した。
破産管財人は「破産申請時点の資産は現預金1,712万円しかなく、債務超過のようだ」とコメント。負債は1億2,340万円で、今後は破産管財人の調査により出店料など金の流れが究明されることになる。