日清醸造は1949年、新しいブランド名を引っさげてワインを発売した。『メルシャン』。そのブランド名は国産ワインの代名詞ともいわれるようになった。
ここで、国産ワイン産業の舞台は宮崎の大黒葡萄酒から日清醸造に移ったかに思える。だが、同じ勝沼の地であり、同じ宮崎光太郎の生家の敷地内で始まったことだ。
日清醸造は『メルシャン』を全国ブランドに育て上げるとともに、1961年、大型合併を果たした。秘数3の第2幕、三楽との合併だ...
佐渡鉱山の観光を担うゴールデン佐渡は1970年に操業した。同じ佐渡の採掘を担う佐渡金山を、その操業停止とともに吸収合併し、2006年には秋田県鹿角市の尾去沢鉱山を吸収合併する。近代鉱山史における“もう一つの顔”、M&Aの歴史を歩く。
埼玉県熊谷市、国道17号線沿いのイオン熊谷店の敷地の一角に、「片倉シルク記念館」がある。片倉工業が保有していた熊谷工場の繭倉庫を活かした企業博物館だ。実は片倉工業は世界文化遺産・富岡製糸場の最後のオーナーだった。その期間は60余年にわたる。