次章では、年代別に必要なキャリアデザインについて解説します。
関連記事はこちら
・キャリアデザインを多面的視点で描く~マネーとワーク・ライフのキャリア(前編)
・キャリアデザインを多面的視点で描く~マネーとワーク・ライフのキャリア(中編)
20代から30代は、初めての就職や一人暮らしなど自分の立場が大きく変わり、周囲からの扱いもまた大きく変化する時期です。仕事面では、前半では新人や若手として知識を蓄えながら、一人前の働き手になるべく仕事の仕方を学んでいきます。さらに20代後半になると、後輩を指導するだけでなく、若手の頃よりも大きく長期的な視野で変化や成長を見ていく必要が出てきます。
生活面とそれに伴う金銭面では、就職や異動により転居や一人暮らしが始まるケースや、それに伴って大きな出費が発生すること、独り立ちして生計を立てていく必要が出てくることがあります。また、20代後半あたりから多くなってくる結婚や妊娠・出産、そこに続く育児といったライフイベントとライフスタイルの大きな変化、将来に向けた貯蓄の重要性が高まります。
今後も長く続く仕事との関わりを充実させるため、自分は何が得意なのか、何を望んでいるか、組織や周囲の人々に何を望まれているのかを棚卸しして自覚し、そこに必要なお金の話を20代のうちから戦略的に加えて、成果に結び付けていくキャリアデザインを描きましょう。
仕事の面ではリーダーとしての経験を積み、より広い範囲で人や業務を動かしていくことが求められます。組織の経営により近付いていくことで、長期的なビジョンを持つことも30代の時以上に重要になっていきます。
40代を迎えると、健康面での問題が表に出てくるケースが増えてきます。大きな病気はなくとも若い頃に比べると身体的な衰えが目立つようになり、その変化を自覚し、今後やってくる定年や再雇用と、それに伴う役割の変化について考えていく時期に入ってきます。
「健康寿命」とは・・・健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間
つまり、健康寿命以降は、介護を想定する必要性が増す
出所:厚生労働省 厚生科学審議会 (健康日本21(第二次)推進専門委員会)
「健康日本21(第二次)」中間報告書(概要)平成30年9月
https://www.mhlw.go.jp/stf/shi...
金銭面では、子どもの教育費や独立までの手助けにかかるコストが増大する他、自らの老後資金だけでなく、介護費用も発生してきます。多方面で新しい、かつコストの高いライフイベントが起きることが増えるため、現状を把握して将来を見据えていく必要があります。
自分をマーケティングして商品化し、組織の中で変化していく自分の立場や環境の中で、自分の強みを活かせる領域や、強みが発揮できる仕事内容を知ることが必要になってきます。周囲に対する自分の見せ方を再考し、自分自身のキャリアだけでなく、外部要因からもキャリアデザインを考えていきましょう。
株式会社インソース より