昇進された新任管理職の方に送る「新任管理職へ贈る4つの言葉」をご紹介する後編です。
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登山では、頂上から逆算して登頂戦略を練ります。ビジネスにおいても同様です。達成すべき目的を先に定義し、この達成から逆算して合理的でかつ効果的な手段を選択します。この方法を"逆算思考法"と呼びます。経験を積んだ管理職であれば誰でもこの思考法を多用しています。これがビジネスの本質(達成すべき目的を明らかにして、これを効率的に達成すること)に合致しているからです。
では、逆算思考法をどのように用いればよいか具体的に見てみましょう。
例えば、「チームとして目指すべき姿」を具体的に「メンバー全員がはつらつと活躍しているチーム」と定義して、これを達成すべき目的とします。そして、この目的と現状との間にあるギャップ(風通しが悪い、など)を明らかにします。このギャップが解決すべき"問題"にあたります。次に、この問題を解決するためにクリアしなければならない"課題"を抽出します。複数の課題(上司は部下に対して耳を傾けるべき、ハラスメント撲滅、など)が抽出されるでしょう。
ここまで来ると問題・課題解決の8、9割は終えたようなものと言われます。なぜなら、明確になった課題が、その解決手段(施策)を自動的に浮かび上がらせてくれるからです。
チーム運営が常に順風満帆であるとは限りません。次から次へと難題に直面し、どのように舵を切ればよいのか途方に暮れることもあるでしょう。このようなときこそ、リーダーの真価が問われます。
リーダーの取り組み姿勢と対応如何でこの種の問題は大きくも小さくもなります。あるケースではリーダーが逃げてしまいました。職場放棄です。事態は悪化するばかりで、修復不可能な状況に陥りました。一方、別のケースでは、リーダーが難題を正面から受け止めて解決しました。加えて、同じような問題が二度と起こらないように再発防止策も講じました。実に頼もしいではありませんか。
「艱難辛苦は人を耕す」と言います。どんなに苦しい時にも逃げないことで、その先に待っているのは"自身の成長"というご褒美です。そして、何より嬉しいのは、会社と部下からの信頼が飛躍的に高まることです。管理職に昇進した以上、「絶対に逃げない」と自ら宣言して、これにこだわり続けてください。それこそがまさに、"管理職としての生きざま"です。ご活躍を心よりお祈りします。
株式会社インソース より
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管理職の悩みの一つ、「部下をうまく動かせない、指示を聞いてもらえない」に対してどのような振り返りが有効なのか、その具体的なノウハウをお伝えします。