大切なバイクが盗まれないための設備とは……いずれ独立を考えていた私は、この出来事をきっかけに高度なセキュリティを有するバイク専用パーキングを構想し、仲のいいバイク仲間2名に共同経営者になってもらって、アイドゥを立ち上げました。

譲渡を検討するきっかけは何だったのですか?

 幸いなことに、アイドゥのビジネスは軌道に乗り、増やした駐車場はどこも赤字にならず、安定した収益が出せるようになりました。ただ、いつまで会社経営をすべきか、自分が本当に望む人生は何かを考えるようになりました。例えば70歳で会社を譲渡し、お金が入っても、その年齢ではセカンドライフを満喫する時間は限られます。身体だって今ほど健康ではないでしょう。いずれ会社を譲渡するにしても、50代、60代、70代、いつ譲渡するかによって人生を楽しめる可能性はまったく異なってくると思い、50代での譲渡を決めました。

譲渡に際し、希望された条件を教えてください。

 共同経営者である仲間のために経済的な条件は必要でした。ですから、M&A仲介会社の担当の方に「この金額以下だったら事業は売らない」と希望額を伝えました。会社の状況は良く、絶対に事業をやめなければならない理由もないので、条件が合わなければ保留することもできます。そういった意味では、お願いではなくきちんと主張できる立ち位置を保ちながらM&Aに臨めたと思います。