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イッキ見がおすすめ! ドラマ「ハゲタカ」で学ぶ経済キーワード

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第4回「激震!株主総会

キーワード:日本型経営、株主総会プロキシーファイト

またまた時は経ち、舞台は2004年。ホライズンは、この6年で13社を買収し、その買収金額は総額3000億円に。瀕死の企業をむさぼる「ハゲタカ」の名で世間にもその存在を知らしめていた。
そんなホライズンの次のターゲットは、総合電機メーカーの大空電機。カリスマ経営者の大木昇三郎(菅原文太)が会長を率いる、日本型経営の典型ともいえる会社だ。カメラレンズ事業から創業し、これまで一度もリストラをしたことはない。
銀行を辞めて企業再生家となった芝野は大空電機の再建を担っており、社長の塚本邦彦(大杉漣)と共に「フェニックス計画」を打ち出した。だが、人員削減を良しとしない大木会長から何度もダメ出しをくらい、難航していた。
一方、本社からカメラ・レンズ事業部に狙いを定めることを伝えられた鷲津は、同社の株式を8%超まで買い集め、筆頭株主となっていた。
こうして戦いの場は株主総会に。鷲津はプロキシーファイト(委任状争奪戦)を仕掛ける。株主提案として、20名の取締役のうち11名の選任を提案。終身雇用、家族主義といった日本型経営の企業は生まれ変わらなければならないことを声高に説く。だが、その主張もカリスマ、大木会長からの手紙と死をもってかき消されることに。株主たちの感情は現経営陣側へと持っていかれ、プロキシーファイトは失敗に終わってしまう。

第5回「ホワイトナイト

キーワード:TOBホワイトナイト

※写真はイメージです

プロキシーファイトに失敗したホライズンは、すぐさまTOB株式公開買付)の準備へと取り掛かかる。1株1150円で51%以上の買い付けを目指すと発表。それに対し、新興のIT企業ハイパークリエーションが大空電機のホワイトナイトとして登場し、1株1470円のTOB買付価格を提示する。同社は株主総会の時点で3%強だった保有株を5%超にまで増やし、バックにはMGS銀行がついていた。ハイパークリエーションの社長は、鷲津がかつてバルクセールで手に入れて売り飛ばした老舗旅館・西乃旅館の息子、西野治(松田龍平)。因縁ともいえるTOB合戦が開始され、西野はメディアをも巧みに利用し、世間を味方につけていこうとする。その後の顛末を含め、メディアを駆使した西野の姿に、元ライブドア社長の堀江貴文を重ねる人は多いだろう。
通常、ホワイトナイトには買収対象会社と同業の会社が登場する。日本のものづくりの精神を掲げ、「実業」を営む大空電機に、「虚業」と言われがちなIT企業が手を差し伸べ、同じく「虚業」と言われがちなファンドが対抗する構図は、日本経済の新たな幕開けを予感させるようだ。

最終回「新しきバイアウト」

キーワード:EBO

水面下で中国の電機メーカー、テクスンに大空電機売却を働きかけていたことで、ホライズンを解雇された鷲津。鷲津の退場でハイパークリエーションのTOBが成立するも、直後に西野がインサイダー取引で逮捕されてしまう。思いつめ、拳銃を自らの頭に突き付けた西野を止めようとした鷲津は誤って撃たれてしまう。
一方、ハイパーの件で大空電機の株価は大暴落。新生ホライズンが絶好のチャンスとばかりに株をかき集め、新経営陣を大空電機に送り込む。目的は、大空電機の創業部門であるカメラ・レンズ事業部を軍事利用のために売却することだ。コストカッターとして残った芝野。各事業部は切り売りされ、大胆なリストラが進められるのを目の当たりにし、思い悩んだ芝野は病院でリハビリを続ける鷲津に協力を求める。そして、従業員がカメラ・レンズ事業部を買い取り、新会社をつくるEBO(エンプロイー・バイアウト)を目指すことに。
ちなみに、経営陣が自らの会社を買収するのはMBO(マネジメント・バイアウト)、経営陣と従業員が一体となって行うことをMEBOという。これまで資本主義のルールを振りかざして企業買収をしてきたホライズンを、「株式会社は株主のもの」という資本主義のルールにのっとった形で出し抜く様は痛快だ。改めて「金とは何なのか」「会社は誰のものなのか」を考えさせられる最終回となっている。

まとめ・文:M&A Online編集部

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