2020年1月のM&A件数は適時開示ベースで、前年同月を7件上回る69件だった。1月として2009年以来の高水準。前年のM&A件数が841件と過去10年で最高となった流れを受け継ぎ、好スタートを切った格好だ。
2019年の企業別のM&A件数(グループ内再編を除く)を集計したところ、ソフィアホールディングスの11件(中止2件を含む)が最多で、同社が2年連続でトップだった。2位は年間5件で、SHIFT、アイカ工業、第一交通産業、電通の4社が並んだ。
2019年のM&A総数は前年を59件上回る841件と4年連続で増加し、08年(870件)以来の高水準となった。また、年間800件台に乗せるのは09年以来10年ぶり。取引総額は8兆1201億円で、18年、16年に次ぐ3番目だった。
2019年の日本関連M&A公表案件は、23.9兆円と、過去最高の前年から36.9%の減少となった。全体の案件数は3,728件と、前年比5%減少したものの、前年に次ぎ過去2番目の最多となった。
2019年に実施されたTOB(株式公開買い付け)は前年比2件増の44件で2年ぶりの増加となった。うち、不成立は同3件増の3件。敵対的買収は同1件増の2件、MBOは同3件増の6件とそれぞれ倍増している。来年に実施するTOBには大型案件が多い。
アニメや音楽、ゲームなどのエンターテイメント業界でも1年を通じて活発なM&Aが繰り広げられた。話題のM&Aを10件厳選し 、エンタメ業界の2019年を振り返る。
2019年もソフトバンクグループと、その傘下企業によるM&Aが世間を騒がせた。振り返ればソフトバンクGによるM&Aの新たな方向性が見えてきた。「事業拡大のための買収」を子会社のZホールディングスへ切り出し、「投資ファンド化」へシフトが進む。
2019年の調剤薬局・ドラッグストア業界のM&Aは22件となり、2009年の21件を上回り2008年以降の12年間で最多となった。ただ中止が3件と破談も目立った。
小売業界は百貨店・スーパー、コンビニ、専門量販店(家電、ホームセンター、ドラッグストアなど)をはじめ、業態が多岐にわたる。2019年のM&Aを業態別に振り返る。
年の瀬を迎えて、M&A市場が最高潮の盛り上がりを見せている。12月公表分だけで、年間ランキングのトップ10に入る大型買収案件が4件。買い手には昭和電工、アステラス製薬、いすゞ自動車、富士フイルムが並び、次点(11位)にHOYAが食い込む。