家業の燃料卸問屋を譲渡し彫刻家に転身  薬師寺一彦さん(上)

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父との約束果たし会社譲渡

 3人兄弟の長男。高校卒業後、重い糖尿病を患っていた父親を助けるために、家業の燃料卸問屋で働き始めた。燃料のプロパンガスや炭、薪をトラックで運び、小売店に卸す仕事だ。きつい肉体労働だった。「父は生前、俺が死んだ後はお前の好きなことをやってもいいが、生きている間はこの仕事を続けてくれと言っていた」

 その約束通り、同世代の学生が遊んでいるとき、薬師寺さんは泥だらけになって働いてきた...

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