日本では旧ワコビアの拠点を引き継ぐ形で、ウェルズ・ファーゴ証券(日本法人)とウェルズ・ファーゴ銀行東京支店があります。いずれも東京駅前の丸の内トラストタワー本館24階にオフィスを構えています。
ウェルズ・ファーゴ証券は2009年に現在の社名になりました。元々、2007年にワコビア証券として設立され、債券・株式発行の引き受け、販売、トレーディング、M&A、ローン・シンジケート業務などを展開していました。
ウェルズ・ファーゴ銀行東京支店としては2010年、外国銀行支店の営業免許を得て、外国送金に伴うコルレス・バンキングや貿易金融サービスを主力業務に営業を開始しました。
同じ米国勢でもJPモルガン、シティグループ、バンク・オブ・アメリカは戦前から、あるいは戦後いち早く日本で営業をスタートし、実績を積んでいます。ウェルズ・ファーゴは日本で後発だけに認知度や知名度がまだまだですが、その分、伸びしろがあるといえます。
実際、調査会社トムソン・ロイターがまとめている日本企業のM&Aに関するアドバイザー業務の年間ランキング(上位25社。公表ベース)をみると、2016年に20位(金額3465億円、案件4件)に初めてランクインしました。日本企業による海外M&Aが活発化する中、この方面でも活躍が大いに期待されます。
文:M&A Online編集部