TDK<6762>は、HDD(ハードディスク駆動装置)用磁気ヘッド、高周波部品などの電子部品や、カセットテープ、DVDなどの記録メディアを手がけるメーカーから、二次電池(充電して繰り返し使える電池)を中核とする企業に転身した。
そのきっかけとなったのは、2005年の香港のリチウムポリマー電池メーカーAmperex Technology Limited(ATL)の買収だった...
準大手ゼネコンの前田建設工業を中核とするインフロニア・ホールディングス(HD)は近年、建設業界で最も注目される存在だ。「脱請負」を掲げ、「総合インフラサービス企業」に変身を目指す中で、大型M&Aを連発している。
NECは国内パソコンのデファクトスタンダードを押さえていた。現在の同社は「パソコンメーカー」ではない。官公庁向けITシステムや通信ソフト、防衛安全保障など、国家インフラを支えるデジタル企業へと変貌している。その変化を支えたのがM&Aだった。
リコーがOA機器メーカーから「デジタルサービスの会社(業務プロセスの変革を支える会社)」への変革を進めている。祖業の感光紙から出発し、光学機器、複写機、プリンターへと主力事業を広げ、いま再び事業構造の転換局面にある。
「選択と集中」バブル崩壊後の日本経済で最も語られてきたワードだろう。それに最も成功したと評価されているのが日立製作所だ。かつては「総合電機」の代表格だったが、現在は 「社会インフラ×デジタル企業」へと姿を変えている。その手段がM&Aだった。
大和ハウス工業が「進撃」を続けている。人口減などで新設住宅着工戸数が記録的な低水準に落ち込む逆風に立ち向かい、ハウスメーカーの枠を超えた多角的な事業ポートフォリオの構築にまい進しているのだ。
富士フイルムホールディングスは祖業の写真フィルムから、ヘルスケアやエレクトロニクス、複写機・プリンターなどの文書関連事業を柱とする企業へと事業構造を大きく転換してきた。
企業の事業構造は通常、時間をかけて徐々に変わる。だがソニーグループはM&Aという経営手段を通じて事業ポートフォリオを大胆に変え、創業時とはまったく異なる企業へ進化してきた。エレクトロニクス企業の同社が、なぜコンテンツ企業へ転換したのか。