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【キャリア危機への処方箋(1)】M&Aで社内は大混乱。賢いビジネスパーソンは転職すべき?

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漠然とした不安で動くのはNG。転職でうまくいくパターンとは?

転職判断に際して、最もよくないのは「このままでは、会社が危ないのではないか、待遇が悪くなるのではないか」といった漠然とした不安から転職を決めることだという。弓代表は転職で失敗しがちな人の傾向を次のように説明する。

「なんとなくマズイな、という周囲の雰囲気に流されて、真っ先に条件のよいと言われる会社に転職する人は、うまくいかない傾向があります。同時に、転職で失敗する人は自分のキャリアは会社がどうにかしてくれる、とどこが他人任せの傾向があると思います」。

逆に、転職でうまくいく人の傾向はどのようなものだろうか。「M&Aという社内環境の変化を、よい『きっかけ』と捉えている人は、その後のキャリアも順調なことが多いと感じます。例えばM&Aを機会に独立したり、やりたいことにチャレンジする人などです。前提として仕事観や人生観がしっかりあり、人生を自分の責任で歩んでいるということです」(弓代表)。

つまり、自分自身の価値観を軸にした仕事観を持ち、条件に流されずに転職するのであればよいが、雰囲気に流されたり隣の芝生が青く見えて、転職する人は失敗しがちだということらしい。

真の満足を得るためには「外的キャリア」にとらわれるな

さらに弓代表は、企業名や役職といった外部から見た「外的キャリア」とは別に、自分の価値観によって捉えるキャリアを「内的キャリア」として、転職判断の際に見つめ直すことを勧める。

「『内的キャリア』を軸にキャリアを考えるほうが仕事へのモチベーションが維持しやすいはずです。『外的キャリア』にばかり目を奪われていると、自分が満足する本当のキャリア形成にはつながらないケースも多いのです。転職すると一見、外的キャリアがアップするように見えますが、本当に自身が望むキャリアなのか、周囲の変化にさらされた時こそ、改めて考えてみる必要があります」。

これらのアドバイスは、M&Aだけでなく、転職に迷っているという人にも共通のものとなりそうだ。なんとなくこのまままではマズいという漠然とした不安感や、条件面の優劣のみで転職を考えている人は、もう1度踏みとどまって、自分の仕事観や人生観を整理してみるのもよいかもしれない。

次回は、M&Aで起こりがちな、新会社における旧組織間の対立についての処方箋をお届けする。

取材・文:M&A Online編集部

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弓 ちひろ (ゆみ・ちひろ)

1級キャリコンサルティング技能士(国家資格) JCDA会員 国家資格キャリアコンサルタント養成講座講師。

電子機器メーカー退社後独立。フリーアナウンサー業と共に、コンサルティング会社等に所属し、キャリア開発、マネジメントスキルなど企業人の能力開発に携わる。株式会社キャリアバランス設立後、企業、行政、大学などでキャリアカウンセリングや キャリア開発系のプログラム開発・管理職研修の講師を務める。 企業研修および講師経験は25年間に渡り、年間200回を越えるペースで講演を行っている。 これまで延べ1500人のキャリアカウンセラーを世に送り出している。現在は、後進養成のほか、講演・メディアを通じ、ダイバーシティの推進支援に力を注いでおり、特に企業における女性の活躍推進のための支援に取り組んでいる。著書に働き続ける女性を応援した「無理しないほうがうまくいく!ナチュラルキャリア実践術(朝日新聞出版)」がある。 

詳しくはこちらから http://www.careerbalance.co.jp/


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