では、現行の「iPad mini」や「iPhone13」が値上げされるとしたら、いくらになるのか?これは判断が難しい。アップルの値上げ額が円安幅と一致しないからだ。「iPhone6」の場合、初回の値上げは円安幅とほぼ同じ11.8%だったが、2回目は円安幅が初回値上げ時との比較で5.32%だったにもかかわらず14.5%も値上がりした。
「iPhone 6」の初回は円安1%当たり1.2%の値上がりで、この割合ならば4.2%の円安を受けての値上がり率は5.2%になる。「iPad mini」は現行の5万9800円(税込)から3120円高い6万2920円(同)に、「iPhone13」は9万8800円(同)から5154円高い10万3954円(同)となる計算だ。
一方、2回目は同3.1%の値上がりで、値上がり率は13.2%となり「iPad mini」は7917円高い6万7717円(同)に、「iPhone13」は1万3080円高い11万1880円(同)に急騰する。おそらく今回の円安の値上がりも、それらの範囲内に収まるだろう。
これまでアップルは、予告なしに値上げに踏み切ってきた。おりしも日本時間の2021年10月19日未明に、アップルは新型「MacBook Pro」を発表する。これに併せて現行製品の値上げに踏み切るかもしれない。現行機種の「iPad mini」と「iPhone13」の発表時には、従来製品の「iPhone SE」(第2世代)を520円値上げして4万9800円(同)に価格改定している。
当面、円安は続く見通しで、2度目、3度目の値上げも懸念されそうだ。現在「iPad mini」は出荷まで1カ月待ちの人気商品だが、ネット販売では発注時の価格で購入が可能だ。現行のアップル製品を購入する予定があるのなら、1日も早く注文しておきたい。
文:M&A Online編集部