Tokyo Electric Power Company Holdings, Incorporated
中国電力と関西電力が原子力発電所の使用済核燃料を一時的に保管する中間貯蔵施設の建設に向けての調査を、山口県上関町で実施することになった。上関町での建設が決まれば、青森県むつ市に続き全国で2番目。立地候補地となる上関町とは、どんな町なのか?
ロシア軍が3月4日に、ウクライナのザポロジエ原子力発電所を攻撃。同原発は発電出力世界3位。さらに規模が大きい原発が攻撃を受けると甚大な被害が出る。ではザポロジエ原発よりも大規模で、テロや軍事攻撃にさらされると「危険な原発」はどこにあるのか?
日本の近代化、工業化、経済発展の歴史は、M&Aの歴史でもあった。1914~18年の第一次世界大戦は、日本経済のあり方を大きく変え、都市化と電化が急速に進展した。その電化の担い手となったのが、活発な水平統合で集約された「五大電力」である。
2019年度入りの1日、社名変更や経営・事業統合による新体制が一斉にスタートした。新日鉄住金は「日本製鉄」として再出発した。三井生命は「大樹(たいじゅ)生命」に変更した。石油業界では出光興産と昭和シェル石油の統合新会社が船出した。
中部電力が「電力再編」の荒波に飲み込まれている。再編相手と目されているのは国内電力最大手の東京電力HD。東電との合弁企業であるJERAは2019年4月に火力発電事業の一本化に踏み出す。中部電と東電の本体同士の経営統合も現実味を帯びてきた。
四国電力が伊方原発2号機の廃炉を決めた。東電福島第1原発事故を受けて定められた新規制基準を満たすには巨額の設備投資が必要で、老朽化した小出力の原発を再稼働するメリットはないと判断したのだ。だが、事情は他社も同じ。今回の廃炉は序章にすぎない。
東芝が原子力発電事業から事実上撤退し、日本政府が地球温暖化対策の要として展開してきた原発輸出にもブレーキがかかった。国内原発の多くは再稼働しておらず、逆風は相変わらずだ。そこで橘川武郎東京理科大大学院教授に今後の原発ビジネスについて聞いた。
電力業界のM&Aはあるか?エネルギー産業史研究の第一人者である東京理科大学教授橘川武郎氏に緊急インタビューを行った。電力会社の再編をもたらす駆動力は、3.11の震災以降に顕在化した、原子力発電を巡るポートフォリオの見直しにあるという。
原発停止による代替燃料のコストアップは年間3兆円ともいわれており、電力業界は苦境に立たされている。連載第3回は「電力業界とM&A」について、エネルギー産業の動向に詳しい東京理科大学橘川教授に話を伺った。