クリスマスで賑わう有楽町と立川 再開発追い風、駅の乗客数も激しく競う

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昭和記念公園のイルミネーション

立川、鉄道乗客数で有楽町に急接近

 これだけ再開発が進めば、立川駅を乗り降りする乗客は増えるのではないでしょうか。JR東日本のホームページによると、立川駅の1日平均の乗車人員は2015年度に16万3903人と2000年度(13万2672人)より約24%増加。JR東日本エリア内での順位は19位から15位に上昇しました。羽田空港行きのモノレールと接続する浜松町駅や大崎駅、吉祥寺駅を上回る乗客数となっています。一方、有楽町駅の乗車人員は2015年度に16万7424人で14位。立川駅との差はわずか3521人で、2000年度からの増加率は7%にとどまっています。

 こうした中、三井不動産が日比谷・有楽町地区の活性化に動き出しました。2018年1月にオフィス、店舗、芸術文化施設が一体となった複合施設を開業する計画です。日比谷を創業の地とする東宝グループが11スクリーン、2300席の映画館「(仮称)TOHOシネマズ日比谷」を新設する予定です。日比谷エリアは、丸ビルや新丸ビルがある丸の内、六本木ヒルズや東京ミッドタウンがある六本木などに比べて、少し地味なイメージもありましたが、新複合施設が誕生すれば、帝国ホテルや有楽町駅の稼働率にプラスになりそうですね。

 有楽町駅を挟んで反対の銀座側では、2016年12月に百貨店「プランタン銀座」が32年の歴史にピリオドを打ちます。仏・プランタン社との商号・商標契約が終了するためで、2017年3月中旬に「マロニエゲート銀座」として生まれ変わる予定です。

 クリスマスで賑わう有楽町と立川は、シンボルとなる公園を中核に商業施設や宿泊施設がバランスよく配置されている街づくりが共通しています。駅の乗車人員で激しく競う有楽町と立川が今度どのように発展していくか、目が離せません。

文:M&A Online編集部

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