・ストックオプションの割当時に30円/株の払込が必要
・払込を行うと、コンドーテック株式会社の株を746円/株で取得可能になる(746円/株は割当日前日の終値)
・よって、将来株価が上がった時(例えば1,000円/株になった時)に行使・譲渡すれば、254円/株(1,000円/株 - 746円/株)の譲渡益が得られる
(譲渡益には20.315%の所得税しか課税されない)
・ただし、ノックアウト条項に抵触した場合、ストックオプションを行使できるとは限らない。
有償ストックオプションには上記のようにノックアウト条項が付されることが通常であり、将来における行使の確実性が担保されないため低い価額(30円/株)で発行可能となります。
(有償ストックオプションの発行自体はあくまでストックオプションの公正価値発行のため、取締役会決議による発行が可能)
なお、コンドーテック株式会社の直近期(平成28年3月期)の経常利益は連結ベースで3,544百円程度です。
今回発行の新株予約権を行使するためには、平成29年3月期の連結経常利益が3,551百万円を超える必要がありますが、7百万円程度の増益で達成可能なため、ノックアウト条項としてはかなり緩めの設定であると言えます。
一方、有償ストックオプションの発行価額自体は30円/株と、直近株価の746円/株に対して4%程度の水準のため、極めて低い価格での発行が行われています。
文:株式会社Stand by Cホームページ 事例研究(2016.07)より転載
Klabが有償新株予約権を発行した。 この有償ストックオプションにはノックアウト条項が付されている。同社の要領や条件から、割当者や既存株主に対する条項を付けることの意味とメリットを考える。