集客の中でも、直接来店に直結するメディアはいち早く発達しました。ぐるなび、食べログ、ホットペッパーが早くから目をつけ、牛耳っているのはよく知られています。しかし、ぐるなびが2019年3月期の営業利益を前期比72.6%減の予測を立てていることからわかる通り(詳しくはこちら)、ポータルサイト一強の時代は終焉を迎えました。店舗がポータルサイトへの広告出稿を止めたとしても集客力が落ちることがなくなったのです。すなわち、顧客が様々な方法でお店を見つけるようになったことを意味しています。

ぐるなびが楽天、食べログがKDDIと提携した目的。それは楽天ポイント、auポイントの経済圏に入って集客力を高めるためです。ぐるなびは提携後にさっそくポイント5倍キャンペーンを立ち上げました。

ポータルサイトの集客力に陰りが見え始めたのが、2016年ごろ。ファビーはその少し前の2015年に産声を上げました。

効率化ツールの開発も進めざるを得ない状況に

食材発注システム
ファビーは食材発注システムも開発

ファビーが当初目指していたのは、飲食の分散型メディア。分散型メディアとは、検索エンジンだけでなく、SNSでもユーザーにアプローチする手法。情報を各プラットフォームに最適化させ、拡散効果に期待したのです。「Value Press」などのプレスリリース会社と提携し、各メディア・ニュースサイトにも情報が行き渡る体制を築きました。

つまり、ファビーは「検索」→「店舗認知」というスタイルの脱却を目指したのです。SNSやニュースサイトを通して、ユーザーに「店舗認知」をさせ、そこから店名による検索をしてもらうことで、コンバージョン率(来店率・予約率)の高い行動を促そうとしました。

当時のファビーが、オウンドメディアに力を入れていた理由がそこにあります。飲食店がオリジナルのページを作成することで、上述の店名検索の受け皿にしようとしたのです。

残念ながら、これが思うように上手くいかなかった。理由はターゲットの違いです。ポータルサイトがターゲットとするのは、飲食店を探している「見込み客」です。ファビーは需要が顕在化していない「潜在層」をとりに行きました。一定の店舗認知には繋がるものの、飲食店はどこまでもローカルビジネス。広範囲な認知を獲得しても、来店には結びつかなかったのです。