新規集客からリピーター獲得へと軸足を移したファビー

同じ「食」を軸とした分散型メディアの成功例、「クラシル」や「デリッシュキッチン」との違いがここにあります。これらはレシピの紹介ですので、誰でも自宅で試すことができたのです。

ファビーは前述の「集客」領域のCRM方面へと手を伸ばしました。それが顧客管理ツールです。これは取得した顧客情報をもとにメッセージ配信などを行える仕組み。リピーターづくりの要となります。

同社は「ファビーストア」の開発も進めています。これは完全に「効率化」ツール。食材や制服、備品などをクラウド上で購入できるというものです。これまで築いた店舗への販売網を活用して、効率化ツールの導入も図る。集客から効率化までのツールを提供する、何でも屋戦略を推し進めています。IT化が進んでいないフロンティアなので、何でも提案できる業界なのです。実は、ぐるなびも予約台帳システムを開発し、販売を開始しました。

マイナビはアルバイト採用に強味を持つ会社。こちらも飲食業界で力を持つ領域の一つ。しかし、各社採用メディアの力が弱まっていることも事実です。こちらも広告を出稿しても応募者が集まらない状況が続いています。

理由はブラックな職場だということが露呈してしまったから。マイナビは出稿企業が少しずつ減っていると予想されます。そうすると、営業マンには別の武器を持たせる必要があります。それがファビーという集客ツールであり、効率化ツールだったのです。

飲食業界を取り巻くIT化の波。それが、一つの領域ではうまくいかないことが明らかになりつつあります。今後、M&Aが活発化しそうな事業セグメントの一つです。

麦とホップ@ビールを飲む理由