ファイナンスおすすめ本「コーポレートファイナンス実務の教科書」
M&A Online編集部がおすすめの書籍を紹介する「編集部おすすめの1冊」。実務編と題して、今回はファイナンス分野からピックアップ。読みどころを著作者の松田千恵子先生にお聞きしました。
数あるビジネス書や経済小説の中から、M&A Online編集部がおすすめの1冊をピックアップ。M&Aに関するものはもちろん、日々の仕事術や経済ニュースを読み解く知識として役立つ本も紹介する。
今回ご紹介するのは、『会計士は見た!』(前川 修満、文藝春秋 )だ。読みどころを著者の前川修満先生に伺った。
会計情報は、会社の真の姿を物語ります。社長のインタビューなんかよりも、よっぽど正直です。これを会計士である筆者(前川修満)が読み解きます。
その1:赤字決算にもかかわらず、多額の税金を納めているソニー。なぜ多額の法人税を納めているのか? じつは、会社の中核事業が大きく変わる戦略がとられていた。いったいどういう戦略なのか?
その2:父と娘がプロキシーファイトを繰り広げた大塚家具。その父親の経営姿勢までもが過去の決算書に、はっきりと示されていた。果たして親父さんはどういう経営姿勢の持ち主なのか?
その3:コストダウンでは絶対に削ってはいけない数字がある。かつて日産では、人員を大幅に削減し、容赦のないリストラがおこなわれたが、それでもモラルを低下させないよう、絶対に削らなかったコストがあった。それは何か?
その4:「工場がない製造業」のキーエンス。従業員の平均年収は1600万円。なぜそんなに儲かるのか? その秘密に迫る。
その5:2015年に粉飾が発覚した東芝。同年9月、修正された決算書が公表された。しかし、その修正が甘すぎることを、公表された貸借対照表は雄弁に物語っていた。
くわしくは本文に譲りますが、会計情報は難しくてしかつめらしいものではありません。むしろ、わかりやすく面白くものです。これを万民に感じ取っていただきたく、本書は上梓されました。(以上、前川 修満先生)
会計知識がなくてもわかりやすい文章で、あっという間に読めてしまう1冊。決算書で企業の「裏の顔」を知りたいという方は、是非読んでみてください。
文:M&A Online編集部
著者紹介 前川 修満(まえかわ・おさみつ) |
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公認会計士・税理士・日本証券アナリスト協会検定会員 |
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