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M&Aや組織再編の場面で使われる会社分割。厚生労働省は、会社分割に伴う労働契約承継法に関連し、施行規則の一部を改正する省令を制定しました。2016年9月1日から施行・適用されます。
2016年5月26日、東京地裁は、民事再生手続きが開始されて再生債務者となった会社が、いわゆる分割型新設分割に伴って行われた、新設会社の株式を配当財産とする剰余金の配当に関して、再生債務者の監査委員から民事再生法上の否認の請求がなされた事案について、かかる請求を棄却する旨の判決を下した。今回はこの事案例についてご紹介する。
欧米ではかなり普及しており、近年日本企業によるアウトバウンドのM&A においても、その利用を検討する機会が増えてきている表明保証保険。M&A取引を成立しやすくするその機能とは、何か今回は表明保証保険を紹介する。
2016年7月1日、最高裁第一小法廷は、当時JASDAQ上場企業であった株式会社ジュピターテレコム(「JCOM」)に対する公開買付けと全部取得条項付種類株式を用いた二段階取引による非公開化取引において、JCOMの株主が取得価格の決定の申立て(会社法172条)を行った事案について、取得価格は公開買付価格と同額に定める旨の決定をした。最高裁が実質的な判断を示した初めての事例をご紹介する。
2015年5月1日に改正会社法が施行され、現金を対価として少数株主を締め出すキャッシュ・アウト手法として株式等売渡請求の制度が創設されるとともに、株式併合及び全部取得条項付種類株式をキャッシュ・アウト手法として用いることを念頭に置いた制度改正(事前備置書類及び事後備置書類の作成義務等)が行われた。キャッシュ・アウト手法の変化を紹介する。
東京、大阪、名古屋の各高裁レベルでは判断が割れていた外国法に基づいて設立された事業体が「法人」に該当するか否かについて、最高裁は、本年7月17日、デラウェア州の改正統一リミテッド・パートナーシップ法(「州LPS法」)を準拠法として組成されたLPSが我が国の租税法上の「法人」に該当すると判断した。今回は税務当局側が、損益通算を認めなかった事案を紹介する。
企業買収に際し、売主・買主間で締結される株式譲渡契約については、米国におけるM&A実務等を参考にした一般的な枠組みが存在するが、近時、課税関係に配慮して補償条項を作成するという実務も定着しつつある。いくつか例をみてみよう。
英国法人と他のEU加盟国法人との間のM&Aの手続きは、英国がEUを離脱すると大きく変更になる可能性がある。今後英国への進出を検討している日本企業や英国法人に関連するM&Aを検討している日本企業にとって、手続きはどう変わるのだろうか。
現金を対価として少数株主を締め出すキャッシュ・アウトを実施した場合、価格決定の申立てを行うことで、裁判所に対し、キャッシュ・アウトの対象となる株式の公正な価格について判断を求めることができる価格決定申立ての手続きは、訴訟事件ではなく、非訟事件として手続きが進められる。2013年に制定された非訟事件手続法や2015年の改正会社法の施工でできた株式等売渡請求の制度で留意すべき点や特徴とは何か紹介する。
今回は、株式買取請求の撤回の効果に関して、撤回によっても株式交換前又は後の株式の引渡しを受けることはできず、撤回前と同様に金銭を受け取る権利を有するにとどまる旨を判示した裁判例をご紹介します。