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【近江兄弟社】再興は創業者の遺志と事業家魂の賜物か|産業遺産のM&A

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近江兄弟社本社前にある「ヴォーリズと少女の像」

そこにも、ここにもヴォーリズの足跡が……

ヴォーリズが本拠を構え、こよなく愛した湖東の水郷・近江八幡。近江兄弟社が本社を置くこの地には、いまも数多くのヴォーリズ建築が残り、多くの観光客が「ヴォーリズ建築めぐり」を楽しんでいる。

一柳記念館として残る旧ヴォーリス邸

一般に公開されているものとしては、まずヴォーリズが後半生を過ごした自宅がある。1931年竣工。現在は一柳記念館(ヴォーリズ記念館、滋賀県指定有形文化財)として、ヴォーリズの日常生活に関する数々の遺品や資料が保管・展示されている(入館には予約が必要)。

一般開放されている旧八幡郵便局

近江八幡の市街地、ランドマーク的存在の旧八幡郵便局もヴォーリズの手によるものだ。1921年に建てられた旧八幡郵便局は1960年まで局舎として使われていたが、以後は、民間の手に渡り、長らく空き家として放置されていたという。だが、1997年にまちづくり団体「一粒の会」が保存再生に取り組み、現在は一般開放され、ギャラリーやイベント会場などの多目的スペースとしても活用されている。

ヴォーリズ記念病院の裏の山手にある独創的な五葉館

また、現在はヴォーリズ記念病院の裏の山手にある旧近江療養院希望館(五葉館)もヴォーリズによるもの。1918年に建てられ、100年後の2017年に文化庁の登録有形文化財に指定された独創的な建造物である。現在は使われていないが、中央ラウンジの北(右写真の裏手)を入口とし、南側に病室5室を放射状に配し、各病室の3面に窓を設けて通風と採光を確保する個室型の結核療養施設であった。

そのほか個人の居宅なども含めると、近江八幡市内で20軒を超えるヴォーリズ建築がある。水郷・近江八幡のそぞろ歩きの際には、ヴォーリズ建築とは気づかぬまま通り過ぎている建造物もあるかもしれない。

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