1行単独でも不採算の地域に

2018年4月、全国の地方銀行が胆を冷やすようなレポートが金融庁から公表された。『地域金融の課題と競争のあり方』。「金融仲介の改善に向けた検討会議」という金融庁の有識者会議がまとめたレポートである。

 その11ページが衝撃であった。そこには、
 ・2行での競争が可能な地域
 ・2行での競争は不可能だが、1行単独(一番行のシェアが100%)ならば存続可能な地域
 ・1行単独(一番行のシェアが100%)になっても不採算の地域
の3つに色分けされた小さな日本地図が描かれていた。

このページを当の全国各県のトップ地銀、2番手地銀はどう見るか。単純に考えて、まず自県に目をやり、「2行での競争が可能な地域」であればひとまず胸をなでおろし、「2行での競争は不可能」であれば不安感がつのり、「1行単独になっても不採算」であれば絶望感にさいなまれたのではないだろうか。たとえ、特定の有識者メンバーが設定したモデルによる試算の結果であり、この方向性で金融統合を進めると決定されたものではないにしても、金融庁の発表したレポートだけに、“ビビった”地方銀行もあったはずだ。

大分県は、「1行単独(一番行のシェアが100%)になっても不採算の地域」に該当する。そのほか九州では、宮崎県、佐賀県、長崎県が同様に、「1行単独(一番行のシェアが100%)になっても不採算の地域」に該当している。次の元号において、九州の地方銀行がどのように再編されていくか。そのなかで大分銀行はどんな道を選択するのか。まさに合従連衡の様相は続く。

文:M&A Online編集部