新型コロナウイルスの影響がM&A市場に数字となって表れてきた。4月のM&Aは50件と前年同月を17件下回り、2016年以来の低水準となった。3月比では36件の大幅減少。1~3月期は11年ぶりの高水準を記録したが、一転、急ブレーキがかかった。
2020年3月のM&A件数は前年同月を4件上回る86件となり、3月として09年(88件)以来11年ぶりの高水準を記録した。国内でも新型コロナウイルスの影響が広がる中、M&A市場への波及も懸念されていたが、数字上はひとまず先送りされた格好だ。
2020年2月のM&A件数は前年同月を1件下回る77件だった。2月として2010年以降の過去10年間で前年に次ぐ2番目の高水準。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済に不透明感が強まる中、今後、国内M&A市場への影響も懸念される。
2020年1月のM&A件数は適時開示ベースで、前年同月を7件上回る69件だった。1月として2009年以来の高水準。前年のM&A件数が841件と過去10年で最高となった流れを受け継ぎ、好スタートを切った格好だ。
2019年12月のM&Aは前年同月と同数の77件だった。目立つのが大型M&Aの集中。昭和電工が9640億円を投じて日立化成を子会社化するのをはじめ、買収金額が1000億円超の案件は6件あり、このうち4件が年間ランキングのトップ10に入った。
11月のM&Aは前年同月比12件増の86件と今年の最多を記録した。10月まで3カ月連続で前年を下回っていたが、大幅な増勢に転じたことで、変調の兆しを打ち消した格好だ。11月までのM&Aは762件で、10年ぶりに年間800件台乗せが確実に。
10月のM&Aは前年同月比7件減の74件となり、3カ月連続で前年を下回った。単月ベースでは前月比で5件増え、今年3番目でなお高水準を維持している。このままで推移すれば、2009年以来10年ぶりに年間800件台に乗せる公算が大きい。
9月のM&Aは前年同月比6件減の69件となり、2カ月連続で前年を下回った。活況が続いてきたM&A市場の変調の兆しなのかどうかが気になる。1~9月の累計では602件と前年同期を50件強上回り、2009年以来10年ぶりの高水準にある。
東証適時開示ベースで、8月のM&Aは前年同月比14件減の72件となった。前年を下回るのは5月以来の今年2回目。ただ、月別では3月82件、2月77件に続く今年3番目、8月としても過去10年で最高だった昨年に次ぐ2番目の高水準をキープしている。
6月のM&Aは47件で前年同月を15件上回った。6月は上場企業の株主総会の集中月であることから例年、M&Aを手控える傾向があり、年間を通じて最も件数が少ないが、過去10年間では2012年、2011年に次ぐ3番目の高水準だった。