従業員別では、「4人以下」が1万1,191社(構成比33.8%)で最多。次いで、「5人以上10人未満」6,735社(同20.3%)、「10人以上20人未満」5,214社(同15.7%)と続く。
「300人以上」は1,121社(同3.3%)にとどまり、「10人未満」が1万7,926社(同54.2%)と半数以上を占め、老舗企業の多くは小規模企業となっている。
東京証券取引所など国内証券取引所に上場する老舗企業は564社で、全上場企業3,647社の1割(構成比15.4%)だった。内訳は、東証1部上場が408社(同72.3%)で最も多く、次いで東証2部が95社(同16.8%)、JASDAQ上場が47社の順。
上場企業で創業が最も古いのは、中堅ゼネコンの松井建設(株)(東京都、東証1部)。同社は1586年創業で、江戸時代末期まで前田藩に仕え、関東大震災を機に東京に進出。本願寺築地別院復興工事(1934年竣工)や小田原城復元工事(1960年竣工)などを手掛け、「社寺の松井」と称される。薬用酒メーカーとして有名な養命酒製造(株)(東京都、東証1部)は1602年創業。また、傘下に呉服商から発展した百貨店を置く持株会社のJ.フロントリテイリング(株)(東京都、東証1部、1611年創業)も上場企業の老舗企業として名を連ねている。
2015年の全国の新設法人数は12万4,996社で、6年連続で増加している。一方、2017年に創業から100年以上の老舗企業は3万3,069社ある。老舗企業は戦災、自然災害、経済危機など幾多の苦難の歴史を経ている。
多くの老舗企業は事業継続への強い「信念」、長年にわたり確立してきた「信用」、そして時代に合わせた業態変更や柔軟な経営方針で、困難を乗り越えてきた。
創業当初からの経営理念は今日でも色あせることなく脈々と引き継がれ、100年を超えて継続している。長い業歴には規模に関係なく学ぶことも多い。
※創業年について
創業が「〇〇年間」等のように元号もしくは時代のみ判明した場合は、その元号もしくは時代の最終年を創業年とした。ただし、江戸時代は前・中・後期に分けた。
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