創業者で会長の大塚勝久氏と、社長である娘・大塚久美子氏との経営方針をめぐる対立が、連日マスコミをにぎわせることとなった大塚家具。業績が低迷していた同社では、改革を打ち出す久美子社長の経営方針に反対する勝久会長が株主提案権を行使、自らを含めた独自の役員選任案を2015年3月の株主総会に提示するに至ります。大株主である親族の意見も割れる中、勝久会長と久美子社長の両者の提案が株主総会の議題に掛けられ、委任状争奪戦(プロキシーファイト)にまで発展する日本では非常に珍しい事態となりました。

 自身のワンマン体制の継続を主張した勝久会長に対し、久美子社長は現代的なコーポレートガバナンス導入および増配を主張して多くの株主の賛同を獲得。久美子社長は勝利を収め、勝久会長は大塚家具を離れます。

 これで一件落着と思いきや、ことはそううまく運びません。久美子社長率いる大塚家具は、接客スタイルや品ぞろえを変えて大きく業態を転換、一時は株価や業績が上向くものの再び伸び悩みます。たまらず2016年12月の業績予測を下方修正、5億円の黒字から15億円強の赤字としました。

 一方で勝久会長は、所有していた大塚家具株の一部を売却し、それを元手に新たに設立した家具販売店「匠大塚」の運営に心血を注ぎます。大型店舗を大塚家具の近くに開店するなど挑戦姿勢をむき出しにしています。株式市場、消費者をも巻き込んだ親子げんかは、形を変えてまだまだ続きそうです。

まとめ:M&A Online編集部