独特な雰囲気を持つかばんが人気の一澤帆布工業で、先代である父親が他界した後、長男・信太郎氏と四男・喜久夫氏対三男・信三郎氏の相続争いが発生。裁判の結果、先代とともに会社を支えてきた三男・信三郎氏が独立し、ブランドが分裂する騒動が2008年に発生しました。

  先代の遺書が2通あったことが発端となった一澤帆布工業の内紛劇は最高裁まで争われた結果、長男・信太郎氏、四男・喜久夫氏の主張が認められ、会社を支えた三男・信三郎氏は会社を明け渡すことになります。しかし、会社を切り盛りしていた三男・信三郎氏を多くの職人が支持しており、信三郎氏は職人達と独立。新ブランド「一澤信三郎帆布」を設立し、営業を開始します。

 ここまでは、よく聞く企業の内紛劇ですが、職人の多くを失った一澤帆布工業は、事実上営業できない状況に。その後紆余曲折を経て、11年に再び三男・信三郎氏が一澤帆布工業に戻ります。

 相続のもつれが家業を危うくしたものの、元のさやに収まったという珍しい着地となったこの件は、老舗かばんメーカーの相続争いとして大きな話題となりました。

まとめ:M&A Online編集部

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