近年は金融機関借入や通常のファンドの活用時のデメリットを排する解決策として、メザニンファイナンスの活用も提唱されている。こちらもファンドが出資することに変わりはないのだが、保有するのは議決権のない優先株式だ。経営陣の議決権は希薄化せず、BS、P/Lも毀損しない。ファンドのエグジット時までは元本の返済が不要であり、キャッシュフローの負担も軽い。
ただし、優先株式の配当自体は高くつく。一例をあげると、この手法で斯業大手の某ファンドが求める配当は年に10%である...
事業承継について考える時、自らの右腕である役員に会社を継がせたいと願うオーナーは少なくない。部外者よりも会社の社風やオーナーの理念等を知り尽くしていると考えられるためだろう。経営陣による買収手法であるMBO(マネジメントバイアウト)の最新事情について解説する。