仮想通貨が暗号資産に呼称変更される? 金融庁が検討
金融庁が事務局を務める「仮想通貨交換業等に関する研究会」が、研究会の報告書(案)で仮想通貨の呼称を暗号資産に変更する方向性を打ち出した。
ニューアート・コインは、4月にニューアート・テクノロジーに社名変更しました。10月3日に仮想通貨の運用を行う孫会社ニューアート・キャピタルを設立。更に同月9日ブロックチェーン技術のエンジニアの育成などを行うニューアート・テクノロジービズを設立しています。
しかし、10月19日にニューアート・キャピタルの設立を中止しました。この辺りから雲行きが怪しくなってきます。
そして11月20日、ICOの結果が発表されたのです。調達総額は1,608,000円。夢が潰えた瞬間でした。
12月ニューアート・テクノロジー社は10万円で、香港企業Capital Intelligence Technology Ltd.へと売却されました。ニューアート・テクノロジーはICO実現に向けた活動をしていたほか、医療法人などからブロックチェーン技術を活用したシステム開発を行っていました。同社の業績はこのようになっています。
決算期 | 売上高 | 営業利益 |
---|---|---|
2018年3月期 | 1億1100万円 | △1億3900万円 |
2017年3月期 | 5900万円 | △6100万円 |
2016年3月期 | - | △11円 |
ICOが完全な失敗に終わり、売上が拡大すると原価が膨らむ典型的な赤字体質の会社が残ることに。ニューアートは早々に見切りをつけて売却しました。同社の仮想通貨事業はこうして終わりを告げたのです。
ビットコインは11月後半に50万円を切り、ちょうどバブルの終焉を迎えたときと重なりました。
ニューアートの仮想通貨騒動を時系列にまとめるとこうなります。
年月 | 出来事 |
---|---|
2017年11月2日 | 仮想通貨事業参入を発表。ニューアート・ウェディングをニューアート・コインに商号変更。 |
11月13日 | 海外子会社ニューアート・コイン・マレーシアを設立。 |
2018年1月31日 | ICO実施を発表。150億円を調達して、ジュエリーショップの国内外出店費用、ダイヤモンドプラットフォーム構築などを行う計画。 |
4月 | ニューアート・コインからニューアート・テクノロジーに社名変更。 |
10月3日 | 仮想通貨の運用を行うニューアート・キャピタル設立を決定。 |
10月9日 | ブロックチェーン技術者の育成を行うニューアート・テクノロジービズを設立。 |
10月19日 | ニューアート・キャピタル設立を中止。 |
11月20日 | ICOによる調達が160万円だったと発表。 |
12月17日 | ニューアート・テクノロジーを10万円で香港の企業に売却。 |
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