IPOか、それともM&Aか

阿草氏は自社の将来について、どのように考えているのだろうか。自社を成長させIPO(株式の公開)を目指すのも1つの考え方である。その際に大きな資金を得て、既存事業を売却し、より発展させたビジネスを展開するという考え方もある。また、その過程ではM&Aを実施し、より事業拡大のスピードを高めるといった考え方もあるだろう。

「キャラクターのライセンサーというビジネスは、芸能プロダクションに似ています」

と、阿草氏は語る。芸能プロダクションは大ヒットが1つ出れば、それで経営はかなり安定する。設備投資は限りなく抑え、いわゆるモノとしての在庫は極力持たずにビジネスを展開していく。少人数で取り組めば利益率の高いビジネスモデルである。阿草氏は、

「そのビジネスをメインに置き続けるなら、いわゆる持株会社をつくって傘下企業で対応することもあり得ますが、当面は外部資本を入れる意義は少なく、IPOを目指すこともないと思います。ただ、当社の事業展開はその部分だけを目指しているわけではないので、次の段階でM&Aをしてスピードアップを図る可能性はあると感じています」

と語り、例としてキャラクターのマッチングサイトを挙げた。

 バンブルマンの初年度は、とにもかくにも “独り親方”的な制作会社からの脱却を図った。2年目の今年は、日本をはじめ、上海、ロンドン、バーレーンなど国内外の展示会への出展などを通して、販路の拡大を目指している。そのための資金調達活動にも積極的に動いた。

そして3年目、たとえば前述のビジネスモデル図のなかにマッチングサイトを組み込むとなれば、当然ながら千万単位の資金は必要で、国内外の協力企業も必要となる。その協力企業を提携で求めるか、合弁で構築するか、買収で対応するかは近い将来、考えていかなければならないこと。事業のコアとなる部分はM&Aでスピードアップを図ることを想定しておく必要性は大きい。