米投資ファンドのカーライル・グループが11月9日、経済ニュースメディア「NewsPicks」を運営するユーザベースの完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。TOBが成立すれば東証グロース市場への上場が廃止となる。
金融庁が10月に発出した課徴金納付命令は4件で、2022年度の累計が23件と前年度全体の19件を上回った。4件中3件が株式公開買い付け(TOB)情報を用いた不正だった。
2022年のTOB(株式公開買い付け)件数が50件(届け出ベース)に達した。年間70件と12年ぶりの高水準を記録した前年と並ぶハイペースで推移中だが、公開買付代理人の座をめぐる争いではSMBC日興証券と大和証券の2社が抜け出し、野村証券など後続との差を広げる展開となっている。
2022年のTOB(株式公開買い付け)件数が50件(届け出ベース)に到達した。12年ぶりの高水準を記録した前年とほぼ同ペースで推移している。その半面、敵対的TOBが昨年、一昨年と各5件に上ったのに対し、2022年は今のところゼロで、波静かな展開だ。
金融庁は10月7日、金商法違反の相場操縦で起訴されたSMBC日興証券に対し、3カ月の一部業務停止を命じた。日興に対する金融庁の行政処分は4回目。グループ内の三井住友銀行との間で企業買収やTOBの非公開情報を複数回授受していたことも発覚した。
市光工業が事業基盤の再構築にアクセルを踏み込んでいる。自動車用ランプ・ミラーの専門メーカーとして地歩を築いてきた同社だが、2枚看板のうち、ミラー事業を売却することを決断した。
2022年9月のM&A(適時開示ベース)は前年同月を22件上回る105件となった。月間100件の大台に乗せるのはリーマン・ショック前の2008年3月(111件)以来の14年6カ月ぶり。国内案件が活況を維持しているのに加え、国境をまたぐ海外案件も8月に続き9月も復調ぶりを示した。
大手回転ずしチェーン「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトの田辺公己社長が前職のゼンショーホールディングス傘下の競合チェーン「はま寿司」から、仕入れ価格などの営業秘密を持ち出したなどとして逮捕された。田辺社長は3日に社長を辞任している。
2021年は、敵対的買収が過去最高の8件となり、買収防衛策の適法性が裁判となるケースが急増したが、今年に入っても新たに買収防衛を導入する会社や株主がその防衛策の適法性を裁判に持ち込むケースが相次いでいる。
金融庁の証券取引等監視委員会が2022年度に課徴金納付命令を勧告した不正事案が9月14日現在で12件に上り、早くも2021年度に並んだ。また、金融庁が納付命令を発出した課徴金額は、2021年度(6億3,148万円)の5倍を上回る32億4,771万円に達している