4月の新年度入りに合わせ、社名変更する上場企業は15社を数える。ソニーは63年ぶりに、楽天は22年ぶりに社名を改める。回転寿司最大手のスシローグローバルホールディングスは事業領域の広がりに伴い、「スシロー」を社名から外す。
「ソニー」から「ソニーグループ」へ。2021年4月1日に社名変更するソニー。だが、社名に「グループ」がつくだけではない。この社名変更にはソニーが創業以来のDNAを事実上「放棄」する意味が込められている。
事務機器大手の富士ゼロックスが社名から「ゼロックス」を外し、4月1日から「富士フイルムビジネスイノベーション」として新たにスタートする。日米合弁の成功モデルとして知られる同社だが、「買収破談」をきっかけに60年近くに及ぶ関係にピリオドを打つ。
社名変更は企業にとってまさに一大イベント。ネーミング一つで社運を左右しかねないからだ。上場企業でも社名変更は今年から来年にかけて30社以上(1月以降の実施済みを含む)で予定される。そんな中、こだわりの新社名が出番を待っている。
「名は体を表す」という。社名もまた然り。だが、世の中には「何をやっているのか分からない」珍社名も多い。今回取り上げる上場企業3社はそんな珍社名ぞろいだが、意外にも「名は体を表す」会社ばかりだった。さらには3社ともM&Aで事業を拡大している。
「一体何をやっている会社なのか?」と、戸惑う社名が増えている。とりわけ持ち株会社にその傾向が強い。傘下の事業会社名を聞いて、「あの有名企業の親会社なのか!」と驚くこともしばしばだろう。なぜ、持ち株会社の社名は「分かりにくい」のか。
JXTGホールディングスから改称し、ENEOSホールディングスが6月25日にスタートした。持ち株会社の運営体制変更に伴う社名変更だが、業界の盟主・旧日本石油を中心とする20年に及ぶ統合・再編劇の総仕上げの意味合いが強い。占星術の見立ては?
「コロナ」下、2020年度もいよいよ後半戦に突入する。10月をもって社名変更する上場企業は近年で最も多い18社を数える。その顔ぶれや新社名に込められた思いは?
4月に社名変更する企業は例年、10社以上を数える。ところが、今年は東芝機械、小林産業など6社と2010年以来10年ぶりに1ケタにとどまる。前年4月(17社)に比べると、3分の1だ。
社名変更は企業にとって新たな飛躍を期した一大イベント。今年もすでに20社を超える上場企業で社名変更が予定されている。その顔ぶれとは?