2022年9月のM&A(適時開示ベース)は前年同月を22件上回る105件となった。月間100件の大台に乗せるのはリーマン・ショック前の2008年3月(111件)以来の14年6カ月ぶり。国内案件が活況を維持しているのに加え、国境をまたぐ海外案件も8月に続き9月も復調ぶりを示した。
金融庁の証券取引等監視委員会が2022年度に課徴金納付命令を勧告した不正事案が9月14日現在で12件に上り、早くも2021年度に並んだ。また、金融庁が納付命令を発出した課徴金額は、2021年度(6億3,148万円)の5倍を上回る32億4,771万円に達している
2022年8月のM&A(適時開示ベース)は73件と前年同月を8件上回った。8月として70件を超えるのは2019年(同数の73件)以来3年ぶり。海外案件が今年最多の月間21件に上ったことが件数を押し上げた。1~8月累計は前年同期比15件増の588件と高水準を維持している。
TOB(株式公開買い付け)件数は第2四半期としては2年ぶりの増加(2020年と2021年は同数)となった。一方、金額は小口案件が多く3年連続の減少。上期累計(2022年1〜6月)だと件数は前年同期と同じだったが、金額は大幅に減少している。
旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスが、ジャフコグループの株式の6.54%を新規保有し、3日後に11.87%にまで保有割合を高めたあと、2度売却(同8月18日、23日)し、8月末時点で9.66%を保有していることが分かった。
8月8日、リフィニティブが集計した2022年7月のM&A(企業の買収・合併)実行額は、世界で前年比60.2%減の2118億6150万ドルとなった。
甲子園では連日、郷土の声援を背に高校球児の熱戦が繰り広げられているが、ビジネスの世界でもM&Aの健闘が続いている。コロナ禍の影響を受けながらも、M&A件数はリーマンショック(2008年)後の最多を記録した前年を上回る高水準で推移中だ。「M&A版甲子園」と銘打ち、2022年M&A戦線における各都道府県の“勢力図”を眺めてみるとー。
2022年7月のM&A件数は57件と前年同月を5件下回った。月間件数は今年最も少なく、7月としても2016年(52件)以来の低水準だった。取引金額は623億円。1000億円を下回るのは今年初めてで、案件規模の面でも“夏枯れ”の様相を呈した。
経済危機による政情不安が続くスリランカ。帝国データバンクによると、日本からの進出企業は180社(7月時点)を数える。こうした中、日本企業とのM&A取引は一体、どの程度あるのだろうか。
2022年下期入りした7月のM&A市場(適時開示ベース)が“夏枯れ”の様相を呈している。3週間を過ぎた7月22日時点のM&A件数は28件と、前年の同期間(45件)を17件下回る。一方、取引金額は253億円にとどまり、100億円を超える大型案件もここまでゼロだ。
米国でM&Aが下火になっている。米金融大手6社の2022年4~6月期決算で全社が大幅減益という結果に。貸倒引当金の繰り入れをはじめとする不良債権処理費が増加したのに加え、企業の株式発行や好調だったM&Aも振るわなかった。なぜそうなったのか。
2022年上期(1~6月)の小売業界を対象としたM&A件数(適時開示ベース)は34件と前年同期を9件上回った。アパレル関連が7件と最も多く、調剤薬局・ドラッグストア、リユース(中古)品の各3件が続いた。
全国で3800社を超える上場企業のうち、2022年上期(1~6月)に最も多くのM&Aに取り組んだのはどこか? M&A Online編集部が適時開示情報をもとに調べたところ、エルテスとピアズが5件でトップに並んだ。
飲食業界はコロナ禍で、大打撃を受けており、M&Aによって事業を拡大する機運が萎んだようだ。
2022年上期(1~6月)のM&A件数(適時開示ベース)は前年同期比12件増の458件で、リーマンショック(2008年)後の年間最多を記録した前年を上回るペースを示した。ただ、ウクライナ危機、急激な円安が続く中、国境をまたぐ海外M&Aが落ち込み、国内M&A主導の展開が鮮明になっている。
2022年上半期の日本企業が関与するM&A公表案件は8.6兆円と前年同期比16.9%減少し2020年以来の低水準となった。1000億円超の案件は総額4.9兆円で前年同期比29.7%減少。一方、案件数べースでは24件と14.3%の増加となった。
2022年前半のヘルスケア業界(医薬品、調剤薬局・ドラッグストア、医療サービス)のM&Aは、件数・取引金額ともに低迷した。件数は11件と前年同期より3件少なく、2020年以来3年連続の減少となった。取引金額も2年ぶりの減少に終わっている。
コロナ禍でペースが鈍っていた日本企業の海外M&Aが再加速しそうだ。国内市場を横目に海外に成長を求めるニーズは強く、水面下の案件が増加している。金利上昇を受けて欧米企業の買収意欲が減ったこともあり、24年ぶりの円安も逆風とはなっていない。
取引金額100億円以上の大型M&Aが高水準で推移している。2022年上期の時点で、その数は44件(適時開示ベース)と前年上期の33件をすでに11件上回る。今のペースでいけば、2016年の年間87件を超え、過去最多となる公算が大きい。
2022年5月にエレベーターなどの昇降機メーカーであるフジテックの株式を2.44%買い増し、保有割合を9.73%に高めていた香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッドに動きはなかった。
M&A Online編集部がM&Aデータベースで、製造業の2022年1-6月のM&A発表案件(適時開示ベース)を集計したところ、2022年前半の製造業のM&Aは件数・取引金額ともに振るわなかった。件数は微減だったが、取引金額は大幅に減った。
M&A Online編集部がM&Aデータベースで、IT・ソフトウエア業界の2022年1-6月のM&A発表案件を集計したところ、件数は85件で、1-6月としては2013年以降の10年間で、過去最多となったことが分かった。
2022年6月のM&A件数(適時開示ベース)は73件と前年同月を22件上回り、過去10年で最多となった。6月は上場企業の株主総会の集中月。例年、M&Aを手控える傾向があり、1年を通じて最も件数が少ないが、今年は1月(64件)、4月(70件)をすでに超えており、これまでのパターンが崩れた格好だ。
リフィニティブによると、日本企業が関与したM&Aは今年に入ってから速報値ベースで8.1兆円に達し、前年同期比で21.9%減少した。アウトバウンド型が46.1%減となった一方、インバウンド型は34.3%増と日本企業が買われる実態が明らかになった。
日本企業の海外M&Aに異変が起きている。2022年もほぼ前半戦を終えたが、日本企業が買い手となるアウトバウンド型取引はここまで35件(6月24日時点)と前年を3割下回る。一方、外国企業が買い手となるインバウンド型取引は32件と前年並み。昨年まで日本企業による買収が圧倒的に優勢だったが、今年は形勢が逆転しかねない状況なのだ。