今回のコラムでは、大型クロスボーダーM&Aに多い「水平統合型のM&A」について、その特徴と買収上の留意点について整理してみたいと思います。
ヤンマー(大阪市北区)が、ほぼ2年ぶりにクロスボーダー(M&Aの国際間取引)を実施した。空調や冷蔵機器の販売や周辺機器の製造を手がけるドイツのKKUグループ3社の株式を取得した。
海外M&Aなどを実施して、海外に子会社などの関連企業を有する場合、「移転価格税制」について留意しなければなりません。移転価格税制の概要をわかりやすくお伝えします。
2018年のM&Aは「適時開示」ベースで、前年を25件上回る781件と3年連続で増加した。1000億円超の大型案件は20件と前年比6件増えたが、100億円超では60件と前年を15件下回った。2018年M&Aの金額ランキングをまとめた。
2019年のM&Aは後半に息切れする可能性がある。日本企業の業績、欧米企業の業績によっては、ここ数年注目を集めてきたクロスボーダーを中心とする大型のM&Aが影を潜めるかもしれない。
2018年1-9月期の日本関連M&A公表案件は、前年同期比147%増加の30.6兆円と過去最高額を記録した。最も活発だったのはIN-OUT案件で、前年同期比164%増となる16兆円と1980年の集計開始以来の最高額だった。
小規模の国内案件から大規模なクロスボーダー案件まで、M&Aのニュースを目にしない日はありません。買収金額も合わせて公表されることが通常ですが、記事の中にはこの買収金額がなに意味しているか判然としないケースも多くあります。
NTTデータがM&Aによる海外展開を加速している。2016年以降の主なクロスボーダーは14件に達する。持ち株会社のNTTは海外事業の収益力を一段と高めるため、NTTデータを含む子会社を管理する中間持ち株会社を設立する。
王子HDが海外企業のM&Aに力を入れている。2010年以降の買収企業は主なものだけでも7件。これに伴い海外売上高比率は2010年ごろに5%程度だったのが30%ほどにまで高まってきた。
もはや海外企業とのクロスボーダー(海外)M&Aは珍しくなくなった。それでも「日本企業は海外企業の買収が下手」と言われるのはなぜか?著者は「日本人は交渉が苦手」などという抽象的な評価ではなく、具体的な事例をもとにして失敗の要因を明らかにしていく。