鴻池運輸がここへきてM&Aにアクセルを踏み込んでいる。6月に2件の買収を相次いで発表した。ターゲットはいずれも海外企業で、このうち1件はメディカル関連。鴻池運輸は社名に「運輸」がつくが、物流事業のウエートは売上高のおよそ3分の1で、物流の枠を超えて製造、エンジニアリング、メディカル、空港業務など幅広い領域に展開している。
調剤薬局最大手のアインホールディングスが500億円を投じて、インテリア・雑貨のフランフラン(東京都港区)を傘下に収める。経営の第2の柱とするリテール(小売り)事業の強化が狙いだ。
日本における資本主義の父とされる渋沢栄一(1840~1931)。7月3日からは新1万円札に肖像画として起用され、文字通り「日本経済の顔」となる。生涯に500あまりの企業・団体の設立にかかわったとされ、その一つが渋沢倉庫だ。そのM&A戦略は?
三井松島ホールディングスのM&Aは特殊だ。本業とのかかわりなどではなく、「ニッチ、安定、わかりやすい」の三つを投資の指標とし、事業内容を絞らずに同社が面白いと判断した企業に幅広く投資しているのだ。
日機装は、特殊ポンプや産業用機器などの工業部門と、国内トップシェアの血液透析装置を中心とするメディカル部門を経営の両輪とする。海外売上高比率65%に達するグローバル企業とあって、M&Aの主戦場は海外だ。
「味ひとすじ」でお茶づけ海苔やふりかけ、フリーズドライ味噌汁などを手がける永谷園ホールディングス(HD)が、MBOを実施すると発表した。非上場化によって海外進出やM&Aなどの意思決定を迅速化して競争力を高めるのが狙いというが、その真相は?
オリックスは2024年3月に、個人向けローンや信用保証事業などを手がける子会社のオリックス・クレジットを、NTTドコモに譲渡した。これまで45年間、ともに事業を発展させてきた企業の経営権を手放すわけだが、関係が全くなくなるわけではない。
小森コーポレーションは印刷機専業で国内首位に立つ。昨年は創業100周年の節。紙媒体の電子化などで印刷市場が縮小する中、オフセット印刷機を中心とする事業構造からの転換を着実に進めてきた。その同社が4年ぶりとなるM&Aを繰り出した。
ロート製薬がおよそ1年半ぶりにM&Aに踏み切ることになった。同社は2024年6月に、シンガポールの漢方薬製造販売会社のユーヤンサンを買収すると、2024年4月に発表した。
東北新社が事業再構築にアクセルを踏み込んでいる。コロナ禍の影響が広がった2020年以降、4件のM&Aを手がけたが、そのうちの3件は衛星放送チャンネルなどの売却案件が占める。既存事業の構造改革を断行しつつ、新たな収益基盤をどう確保しようとしているのか。