物流業界で目下、最も勢いのある会社の一つとされるのが丸和運輸機関。EC(ネット通販)物流の需要拡大を追い風に、業績は快進撃が続いている。ここへきてM&Aへの積極姿勢も際立つ。
きらぼし銀行を傘下に置く東京きらぼしフィナンシャルグループが新機軸を矢継ぎ早に打ち出している。今年1月、地域金融グループとして2例目となるインターネット専業銀行「UI銀行」を開業し、金融デジタル化への体制を整えた。さらに7月には広告代理店を買収し、取引先企業の課題解決につながる非金融サービスの充実にも余念がない。
コロナ禍で観光業は深刻なダメージを受けた。大手航空券予約サイト「スカイチケット」を運営するアドベンチャーも例外ではない。コロナ禍前に積極的な買収をしていた同社も、一転にして子会社の売却に。その「売りの流れ」が、今年6月についに止まったのだ。
国内の砂糖市場が縮小する中、業界再編が再び動きだした。業界首位の三井製糖が大日本明治製糖と経営統合して「DM三井製糖ホールディングス」を発足して1年余りだが、今回、主役を務めるのは2位グループの日新製糖。伊藤忠製糖(愛知県碧南市)と2023年1月1日に経営統合することで合意した。実は、日新製糖にとって業界再編の当事者となるのは2度目だ。
近代ニッポンにおける資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一(1840~1931)。生涯に500余りの企業・団体の設立にかかわったとされ、その1つが渋沢倉庫だ。現在、全国に3900社近くある上場企業のうち、「渋沢」の名を冠した唯一の企業でもある。
アサヒペンは家庭用塗料のトップメーカーとして高いブランド力を誇る。家庭用塗料に進出したのは60年前の1962(昭和37)年で、業界のパイオニアとしても知られる。塗料事業とDIY用品事業を経営の両輪としてきたが、ここへきてM&Aをテコに新たな成長戦略を打ち出した。ペットフード・ペット用品事業への参入だ。
手芸専門店の藤久ホールディングスが同社として初の本格的なM&Aに取り組む。手芸に関する出版・教育事業の日本ヴォーグ社(東京都中野区)を傘下に収めることになった。藤久は1月に持ち株会社制に移行し、M&Aによる業容拡大を打ち出していたが、早速実行に移した形だ。
「東進ハイスクール」「四谷大塚」に代表される進学塾大手のナガセ。テレビで大活躍中の林修先生(現代文)をはじめ、カリスマ講師を多数抱えることでも知られる。実はその同社、学習塾とは別にもう一つの「顔」を持つ。スイミングスクールのトップ企業でもあるのだ。
靴小売チェーン最大手のエービーシー・マートが10年にぶりにM&Aを繰り出した。買収ターゲットに選んだのはスポーツ用品分野。セブン&アイ・ホールディングス傘下の「オッシュマンズ」を3月1日に子会社化する。M&Aの封印を解いた狙いとは?
クスリのアオキホールディングスがM&Aにアクセルを踏み込んでいる。買収ターゲットは地場の食品スーパー。その数は最近2年間で6件に上る。クスリのアオキは元々、食品販売を成長の原動力としてきたが、ここへきて攻勢を一段と強めている理由は。